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子どもサポート基金助成団体レポート

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>2011年度第1期

特定非営利活動法人 NPOカタリバ

宮城県女川町及び岩手県大槌町で、震災の影響で学習の場を失った、子ともたちに学びの場を提供する活動。
地域全体で子どもたちを育てる放課後学校を、宮城県女川町と岩手県大槌町で展開し、震災によって奪われた子どもたちの学習環境と居場所を保障するとともに、主体的な学びの機会を提供しています。また、地域の将来を見据えながら、子どもたちのキャリア形成力、郷土愛、問題解決能力を育むための学習プログラムにも力を入れています。

基本情報

活動期間 2011年7月4日~2016年3月31日
活動地域 宮城県牡鹿郡女川町 岩手県上閉伊郡大槌町 
活動人数 スタッフ35名
ボランティア約3,000名

写真

  • 高校生ガイドプロジェクトの様子
  • 自習室の様子
  • 授業風景(中学生)

活動の背景/内容

活動の内容

 

幣団体は、東日本大震災後、「震災の被害」を理由に、自分の「夢」や進学をあきらめる子どもを生まないために、被災地にコラボ・スクールを展開しています。

コラボ・スクールとは、教育委員会・校長会・学校・地域の学習塾の先生方・そして遠くから応援する寄付者の方々など様々な立場に立つ人同士が、組織や役割を超えて、ミッションを共有しながら教育を人任せにせず、協調・協力・役割分担をしながら創り上げる、新しい放課後学校です。

 

Ⅰ.女川向学館

(1)開校

日本で初めてのコラボ・スクールとして、2011年7月に開校しました。

(2)運営

 ア.学びの場:女川町立第一小学校校舎1階を利用(女川町教育委員会が協力)。

 イ.講師:開校当時、女川町で廃業した塾講師等13名を採用。また、町外出身のスタッフ3名を派遣。

  (現時点では、地元採用の講師等7名、町外出身のスタッフ8名で運営)

 ウ.送迎手段:1日2便、2~3ルートで送迎バスを運行しています。

 エ.学習に必要な什器・文房具等:全国からの寄付によって賄われています。

(3)児童・生徒数・授業内容

 ア.児童・生徒数(昨年度、今年度共に):約200名(小学生1年生から中学校3年生まで)

 イ.授業時間

月曜から金曜まで:16:30~21:00(3コマ~4コマ。一コマ50分から60分)

土曜日:13:00-17:30(自習室中心)

 ウ.授業回数:生徒毎に週2回

 エ.授業内容

  (i)  小学生:算数、国語(希望者に対し、そろばんの授業を実施)

  (ii) 中学生:英語、数学(中3生は、選択科目として、理科・社会)

(iii) その道のプロフェッショナルによる特別授業(「アニメのお仕事」、「宇宙に関する授業」等を実施)

 オ.指導形式

  (i) 集団指導授業、個別指導授業

  (ii) 小中学生はもとより、高校生に対しても、個別指導型の自習室を開放しています。

 

Ⅱ.大槌臨学舎

(1)開校

二番目のコラボ・スクールとして、2011年12月に開校しました。

(2)運営

 ア.学びの場:上町ふれあいセンター、吉祥寺、小槌神社、大念寺、どんりゅう庵。

 イ.講師:開校当時、大槌町の塾講師等2名を採用。また、町外からもスタッフ4名を派遣。

  (現時点では、地元採用の講師等2名、町外出身のスタッフ9名で運営)

 ウ.送迎手段:1日2便、3ルートで送迎バスを運行しています。

 エ.学習に必要な什器・文房具等:全国からの寄付によって賄われています。

(3)生徒数・授業内容

 ア.生徒数: 

  昨年度(中3生のみ):84名(※津波の被害が甚大で、場所的制約があったため)

  今年度(中2生から高3生まで):約200名

 イ.授業時間:月曜から金曜まで16:30~21:00。土曜は14:00〜19:00(1日4コマ。1コマ45分)

 ウ.授業回数:生徒毎に週2回〜4回

エ.授業内容

  (i)  中学生:英語、数学(中3生は、選択科目として、理科・社会)

  (ii) 高校生:自習室での指導

   更にSkype英会話(Wakuwork Englishと連携)、ガイド・プロジェクト(大槌町への来訪者に対し、英語や日本語でガイドする)を実施。

 オ.指導形式

  (i) 集団指導授業、個別指導授業

  (ii) 中学生はもとより、高校生に対しても、個別指導型の自習室を開放しています。

活動の成果

 

1.女川向学館

1日あたりの子どもたちの平均学習時間は、震災直後の57分から155分へと270%に増加しました。また、アンケートによれば、80%の生徒が「向学館は楽しい」、「今後もまた来たい」と回答しています。継続的な支援の結果、昨年3月に中学校3年生37名は全員第一志望の高校に合格することができました。

 

2.大槌臨学舎

 1日あたりの生徒の平均学習時間は、震災直後の54分から152分へと280%に増加しました。アンケートによれば、約9割の生徒・保護者が大槌臨学舎に「非常に満足している」と回答しました。粘り強く支援を行った結果、昨年3月に中学校3年生84名が全員高校に合格することができました(内82名が第一志望の高校に合格)。

 

女川向学館、大槌臨学舎ともに保護者や生徒からは「勉強をする習慣がついた」「友達と一緒に居られるのが楽しく、笑顔が増え、夢を話すようになった」といった声を頂いています。コラボ・スクールは様々な大人と触れ合う機会や、友人と話す場所を提供しており、「居場所」としての機能が確立しつつあります。

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