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子どもサポート基金助成団体レポート

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>2013年度第4期

いいたてまでいの会

飯舘村の未来を担う子ども達のための世代間交流による「共育」推進支援活動
「ふるさと学習」として飯舘村を築き守ってきた大人達を講師に、村を構成しているソフトを伝承。避難生活で失われた世代間交流の場とふるさとをより深く知る機会を持つことで、子ども達が自らの力で未来の飯舘・福島を築いていくための「心の土台づくり」の一環としての支援活動。その他、福島市内で子供を対象にした「おとえほん」のワークショップや、飯舘村の子供達の現状と今後について考える場としてトークセッションを開催

基本情報

活動期間 2013年4月~9月 計120日間
活動地域 福島県福島市  
支援人数 200名
活動人数 スタッフ5名、ボランティア10名
連携団体 1.飯舘村教育委員会(教育課)
2.飯舘村立飯舘中学校
3.飯舘村伝統芸能保存会

写真

活動の背景/内容

活動の内容

「ふるさと学習」では飯舘中学校の生徒たちを対象に、1年生は継承が困難になっている伝統芸能・田植え踊りを、2年生は村の語り部から聞いた民話を紙芝居にした。3年生は伝統食を習い、味噌などを1から作り学習した。これらの活動により、ふるさとの文化の素晴らしさを見直すきっかけとなっただけでなく、世代間交流にもつながった。すべての活動は中学校の文化祭で発表を行い、今後の仮設住宅訪問の際にも発表をしていく。

活動の内容

「ふるさと学習」として飯舘村を築き守ってきた大人達を講師に、村を構成しているソフトを伝承し、避難生活で失われた世代間交流の場とふるさとをより深く知る機会を持つことで、子ども達が自らの力で未来の飯舘・福島を築いていくための「心の土台づくり」の一環としての支援活動を行った。

4月から、飯舘中学校をはじめ、村の教育委員会、伝統芸能保存会など様々な行政・団体に協力いただき、打合せを重ね、さっそくこの「ふるさと学習」に取り組むことができた。

学年ごとに違う文化に取り組んでおり、1年生は継承が困難になっている飯樋地区の伝統芸能・田植え踊りを行った。最初の授業では、伝統芸能の起源などの歴史を学んだ。この授業では伝統芸能についてだけでなく、自分達の祖先がどんな暮らしをしていたのか知ることができた。田植え踊りの練習では、実際に田植え踊りに参加していた方を講師に迎え練習を行うことで、村の人との交流にもつながった。また、中学生が伝統芸能を継承するということで、たくさんの方に協力をいただき、衣装なども揃えることができ、文化祭での発表に向けて、着々と進んでいる。

2年生は紙芝居制作を行った。村の語り部だったおばあさんから、村で語り継がれてきた民話を聞き取り、それを文字起こしして紙芝居にした。紙芝居の制作の部分では絵本作家の飯野和好さんに指導いただき、民話をどうやって紙芝居として表現をすればいいのかを学習した。また、紙芝居は制作だけでなく、発表も行うため、場面ごとに担当を決め、紙芝居を読む練習なども行った。

毎週木曜の総合学習の時間や、仮設訪問の日と組み合わせたりなどして、定期的に授業として行うことができた。地元の方を講師に迎えるほか、各テーマごとに有識者も講師として迎え、一味違った厚みのある授業を展開することができた。

3年生は伝統食の学習を行った。調理実習を行い、講師である村のお母さん達と味噌などを1から作った。味噌づくりは、飯舘村でも各家庭で行われていた。子供たちの中には味噌づくりの工程を覚えている子もいて、震災後はつくる機会もなくなってしまった味噌を、村のことを思い出しながらみんなで協力して仕込んだ。味噌は文化祭の際に、来てくれた父兄や仮設住宅のお年寄りの方々に振舞う予定。そのほかにも、柏餅やみそじゃが、草餅など様々な懐かしい村の食事を学習した。調理方法を学ぶだけでなく、講師のお母さん達からちょっとした調理の際の技や、村の季節や旬の素材の話なども聞くことができた。

その他、福島市内で子供を対象にした「おとえほん」のワークショップを開催。

また、飯舘村の子供たちの現状を知り、これからどんなことが必要なのかを考える場をつくりたいという思いから、飯舘村の菅野典夫村長と、民俗学者で飯舘村とも関わりある赤坂憲雄さんのトークセッションを行った。会場には県外からも参加者が訪れ、飯舘村で行っていた食育や子育てプランの話からはじめ、今の状況や、これから子供たちにどんな環境が必要であるのかを改めて考える場となった。

活動の成果

「ふるさと学習」では飯舘中学校の生徒たちを対象に行った。中学校にも協力いただき、毎週木曜日に授業としてこの活動を実施した。

1年生の仮設住宅訪問の際には、まだ練習途中の田植え踊りを仮設住宅で暮らすお年寄りに見ていただいた。まだぎこちない踊りだったが、お年寄りは久しぶりの地元の田植え踊りの音楽に終始笑顔で、手拍子をとったり、一緒に踊ってくれる方もいて、たいへん喜ばれた。最後には、子供たちに踊りのコツなども教えてくれた方もいた。また、仮設訪問で発表した次の練習からは、子供たちの動きが一気にまとまりのあるものとなった。お年寄りに喜んでもらえたことと、いろんな意見をもらえたことでの成長であると手にとるように感じることができた。

2年生は民話を紙芝居に描くため、当時のことを調べることで、昔の人々の暮らしを知ることができた。人前でマイクを使わずに大きな声を出す、ということに慣れていない子供たちだったが、練習していくうちに上達していった。子供たちの絵は好評だったため、毎年村が主催している「いいたて村文化祭」へ紙芝居を展示する予定だ。また、今後、出来上がった紙芝居は11月下旬に控えている仮設住宅訪問の際、お年寄りたちに子供たち自ら発表を行う。

3年生の授業は、ふだん仮設住宅に住んでいる講師のお母さん達にとっても、子供たちと一緒になって料理をすることはとても励みになったようで、「仮設に帰ったら、またみんなで作ってみよう」と言ってくれた。出来上がった料理は、毎回近くの仮設住宅へ子供たち自ら配っており、なかなか話かけにくいお年寄りへも、声をかけるきっかけとなったりしている。

これらの活動により、ふるさとの文化の素晴らしさを見直すきっかけとなっただけでなく、世代間交流にもつながった。すべての活動は中学校の文化祭で発表を行い、今後の仮設住宅訪問の際にも発表をしていく予定だ。

「おとえほん」ワークショップに参加したお母さんからは、「やさしい音楽と物語に癒された」という言葉や、参加型のワークショップだったため、「とても楽しめた。ぜひまた開催してほしい」という声をいただいた。すでに仮設住宅で開催してほしい、という声もいただいている。

この度は子どもサポート基金を通じ、私どもいいたてまでいの会の活動をご支援いただき厚く御礼申し上げます。

将来の飯舘村再生復興は、近未来の子ども達の教育にかかっていると言っても過言ではありません。私たちは子ども達が単に知識を身につけるに留まらず、離れている故郷を身近に感じながらより豊かな情操を育むことで、やがて自らの力で未来の福島をつくっていくためのベースが築かれることを目標に、子供たちに支援を続けていきたいと思っています。

こうした支援活動を継続して来ることが出来たのも本当にたくさんの方のご理解とご支援のおかげです。今後も皆さまにいただいた志を最大限に活かし、一日でも早い復興へ向けて邁進して参ります。誠にありがとうございました。

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