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子どもサポート基金助成団体レポート

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特定非営利活動法人ホープ・インターナショナル開発機構

宮城県石巻市の不登校児のための寄り添い型復学サポート活動
震災後に不登校、不当気味になった児童たちを対象に、学校への復学を目的とした寄り添い型のケアとサポートを「一般社団法人こころスマイルプロジェクト」をパートナーとして実施する。

基本情報

活動期間 2014年10月~2015年3月
活動地域 宮城県石巻市  
支援人数 200名
活動人数 スタッフ5名、ボランティア3名(のべ8名)
連携団体 一般社団法人こころスマイルプロジェクト
一般社団法人チーム王冠

写真

  • こども広場の様子1
  • こども広場の様子2
  • よしこ先生の料理教室
  • 新施設外観

活動の背景/内容

活動の内容
震災後、不登校また不登校気味になった児童、また、親に心配をかけまいと我慢していた児童たちがストレスを抱え生活している。しかしながら被災地においては課題が山積しており、このような児童に対するサポートは非常に少ない。一方でこの課題は解決に向かうのではなく、逆に学校の統廃合や復興住宅への転居など、新たな環境の変化に適応できず、こぼれおちてしまう子どもたちが増加している。
寄り添い型の支援により一人一人にあったケアをしていくことで、児童たちは、自分に対する自信、生きていくことの肯定感をもつことで、学校への復学、または、疲弊していたこころが癒され人間関係の健全な構築できる人材と発展していく。健全な心をもった成人となり、結果として被災地における地域の発展へ寄与する。
活動の内容
1.不登校児童サポート事業
●定期個別サポート事業
目的:子ども一人一人に対して気持ちに寄り添い、アーツセラピーや遊びを通じて気持ちを吐き出すお手伝いをし、ストレスを解消させる。時には保護者と一緒にファミリーアートを実施し、親子共にリラックスし絆を深めることで、家庭環境の改善をはかり子どもが安心して過ごせる家庭作りに寄与する。 
実施日:
毎週月曜日15時〜18時半 
(10/1、10/8、10/15、10/22、10/29、11/5、11/12、11/19、11/28、12/1、12/8、12/15、1/12、1/19、1/26、2/2、2/9、 2/26、2/23、3/2、3/9、3/16、3/23、3/30)
毎週火曜日(3月よりスタート)
(3/17,3/24)
毎週水曜日15時〜18時半 
(10/3,、10/10、10/17、10/24、10/31、11/7、11/14、11/21、11/28、12/3、12/10、12/17、12/24、1/7、1/14、1/21、 1/28、2/4、2/18、2/25、3/4、3/18、3/25)
受益者数:10月13名、11月15名、12月12名、1月11名、2月11名、3月20 名
参考事例:
折り紙で、好きな色を選択してもらい、その理由を聞くと、「(亡くなった)お姉ちゃんの好きな色だったから・・」、ハートを作り終わった後、途中でぐちゃっと曲げてしまい、その理由を少しずつたどると、こどもが家庭内で感じているストレスの要因のようであった。このように、自分では気づかない、また家庭や学校では気付けなかった子どもの変化やSOSをキャッチすることができる。
 
●こども広場・定期グループサポート事業
目的:子ども同士のふれあいを通じてコミュニケーション能力を高め、また、自分の得意なことを他の子どもたちへ教えることで自分への自信、自己肯定感を高めると同時に、他者を認め受け入れることを目的とする。1月(新拠点移転後)から個別とグループサポート事業に分けて、実施した。
実施日:①毎週金曜日15時〜 (1/9、1/16、1/23、1/30、2/6、2/13、2/20、2/27、3/6、3/13、3/20、3/27)
受益者数:1月16名、2月20名、3月24名
参考事例:不登校児童がチョコレート作りを教えたことがきっかけとなり、自発的に次回の講師役を名乗り出る子どもたちが増え、毎週子供教室を実施している。自分の気持ちを表現したり、人と話すことが苦手な不登校児童は、回を重ねるごとに自信をつけ、目に見えて進歩が伺える。不登校気味のこども1名(現在保健室登校)は、この活動へ熱心に関わり、回を重ねるごとに声を出して説明ができるようになり、笑顔も増えた。
 
 
2.イベント
目的:毎月イベントを行うことで、普段学校のイベントに参加する機会が少ない子どもたちが楽しむ場を提供する。また、学年を超えた子どもたちと交流しコミュニケーションの強化をはかる。
●ハロウィンパーティー 実施日: 11月1日(土)@旧事務所 参加者:15名
●クリスマスパーティー 実施日:12月20日(土)@新拠点 参加者:11名
●お正月会(食育と交流)実施日:1月7日(水)@新拠点 参加者11名
●1月誕生日会 実施日:1月12日(月)@新拠点 参加者:5名
●よしこ先生のお料理教室 
 第1回 実施日:参加者3名
 第2回 実施日:2月7日(土)参加者5名
 第3回 実施日:3月27日(金)参加者:4名
●指編み教室 実施日:3月28日(土) 参加者:4名
 
 
3.家庭訪問
目的:外出できない家庭や引きこもりの児童がいる家庭などへ訪問を実施し、「ヘルプ」サインが出せない家庭へもリーチ出来るようにしている。訪問件数は、月平均15件程度行っている。
 
 
4.不登校児童や不登校気味の児童を抱える保護者相談事業
目的:子どものこと、家庭のことなど、日常生活の相談にのることで、母親のストレス軽減へつながり、子どもへの対応にも余裕が生まれることで、子どもの不安やストレス軽減にもつながっている。
●こころスマイルハウスにて相談 1月25件、2月37件、3月66件
●電話相談 1月41件、2月52件、3月 92件
●メールによる相談 1月34件、2月20件、3月57件
●家庭訪問による面談 1月 17件、2月12件、3月 18件
 
 
5.新拠点への引越しと開所式
旧拠点は、沿岸部(湊地区)に位置していたため、保護者は旧拠点へ子どもを通わせることに否定的であった。様々な支援を受けて、12月中旬に引越し1月から新拠点にて活動を開始した。拠点が整備されたことで、イベントや組織基盤への信頼度もまし、また、対応できる児童数も増加できた。3月15日開所式を開催し、日本全国から40名ほどの支援者が新拠点の開所式を祝った。
 
活動の成果
【定量的な成果】
●受益者/子ども 
 移転前延べ人数(平均)15名/月
 移転後延べ人数 2015年1月27名 2015年2月31名 2015年3月44名
●受益者/保護者相談件数 
 移転前延べ件数(平均)20件/月
 移転後(こころスマイルハウスにおける面談+家庭訪問)
 延べ件数2015年1月42件 2015年2月49件 2015年3月84件
 移転後(電話相談+メール相談)
 延べ件数 2015年1月75件、2015年2月72件 2015年3月149件
●メディア掲載 
 移転前1件 
 移転後9件
 
【質的な成果】
1.子供の事例
人との交流が苦手な子どもたちに、グループ活動を通じて子ども同士のコミュニケーションを図った。又、アートや遊びを通じた活動で自分の気持ちを表現する練習、他者の話を聞き受け入れる練習をし、学校や子ども社会のコミュニティーに適応できるよう努めた。このような活動を通じて明るさと自信を取り戻した不登校児童は、震災後はじめて教室で授業を受けることができ、授業参観にも出席できた子もいた。又、家庭・学校ともに居場所を失い、自傷行為を行っていた子どもが今年2月から通所している。悩みを打ち明けられる自分の居場所を見つけられたと話し、徐々に笑顔を取り戻している。
 
2.保護者の事例
不登校児童を抱える保護者は、子育てに不安を抱え、子どもとの接し方がわからないケースも多い。又、学校との信頼関係を失いかけており、周囲に相談できる相手がおらず孤立しているケースが目立つ。保護者の相談相手となり精神面が安定することで、子どもの不安を軽減し家庭環境の安定を図った。時には学校と保護者の間に立ち、信頼関係の修復に努めることで、不登校児の復学にも寄与できた。
 
<保護者からの声>
●小学5年生の保護者(震災当時小学1年生、現在は保健室登校)
震災で娘がPTSDとなり、学校へ行けなくなりました。私たち親子にとって、「こころスマイル」との出会いがなかったら、どうしたらいいのかわからなかったです。震災は、悲しいことですが、いろいろな人と絆を感じながら、少しずつ前にすすむことができました。4年の歳月がかかりましたが、今では、娘も「スマイル」になって学校に通っています。
 
●小学3年生の祖母(震災当時5歳)
震災で娘と1歳の孫を失い、残されたもう一人の孫の親代わりとなりもうすぐ丸4年になります。どうしようもない悲しみと喪失感の中、ただ必死に当時5歳の孫を育てるのに無我夢中の日々でしたが、昨年こころスマイルハウスを知る機会がありました。同じ年頃の子どもたちや親身になって接してくださるスタッフのみなさんがいらっしゃることで、孫はここへ来ることをとても楽しみにしております。私としましても、親代わりとして正しく孫に接することができているのか不安に思うことが多々あるのですが、そのような悩みを相談でき、適切なアドバイスをいただけるけることを本当にありがたく思っています。震災後すぐにはこのような施設があること自体知りませんでしたし、生活を立て直すことで精一杯で自分から何か積極的に動くということもできませんでした。私と同じような境遇にある方はたくさんいらっしゃることと思いますが、本当に必要としている人にぜひこの施設を知ってもらい、利用して欲しいと思います。
 
●小学1年生の保護者(震災当時3歳)
最愛の娘、長女(当時6歳)を震災で無くしました。実家が熊本のため、石巻には頼れる身内が居らず、相談できる人や安心して子どもを預けられる場所がありませんでした。長女の件で裁判もあり、困っていた時、「こころスマイル」と出会いました。裁判のときや3.11が近づくと、妹も気持ちが不安定になるため、こころのケアもしながら楽しく過ごせる場所があり、本当に助かりました。
震災から4年間、「こころスマイル」なしではできなかったことがたくさんあったので、本当に感謝しています。子どもを奪われた悲しみ、苦しみ、姉妹を失った悲しみは、4年の月日がたっても癒えることはなく、より悲しみは深くなっていくばかりです。
今後も、子供が安心して過ごせる居場所、サポートを続けて欲しいです。

「子どもの支援」というと、遊び場やイベント、次世代リーダーなどへの支援が多い中で、目に見える成果がわかりにくい「不登校児童」へ支援、協力をいただき、大変感謝しております。楽しいイベントや夢を叶えるための育成講座にも出席できない、「こころ」に傷を負った子どもたちが沿岸部にはたくさん存在しております。この課題への対応は長期的な取り組みが必要であり、また、こころが折れている子どもたちへもリーチ出来るよう活動を今後も支援いただければ幸甚です。

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