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子どもサポート基金助成団体レポート

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特定非営利活動法人こども∞感ぱにー

仮設住宅やひとり親、共働き家庭の児童へのあそびの出前
震災後、石巻市内の仮設住宅で生活を続ける児童や、親が働いているため放課後一人で過ごす児童、子育て世代のコミュニティを失った母子を対象に、あそびの出前を開催することで、子ども達の健全な育成の場所を提供する。

基本情報

活動期間 2015年4月~2016年3月
活動地域 宮城県石巻市  
支援人数 のべ2,966名
活動人数 スタッフ5名、ボランティア4名
連携団体 石巻市社会福祉協議会災害復興支援課
石巻市福祉部子育て支援課
NPO法人こども・ワカモノ・まちing

写真

  • 未就学児の遊び場の様子
  • 大森仮設での遊び場つくり
  • 水遊び!

活動の背景/内容

活動の内容

震災により甚大な被害を受けた石巻地区には、子ども達が身体を動かし自由に思い切り遊べる環境が激減し、5年目を迎える現在も改善はできていない。
①仮設住宅では遊ぶ空間が不足していることに加え、住宅の周りや集会所でも「うるさい」を理由に子どもの遊び場所が制限され遊べる場所がない。
②家の再建や生計の立て直しのために共働きとなった家庭、昼夜働くひとり親家庭の在宅児童も、放課後一人で過ごすケースが多く居場所を必要としている。
③母子のコミュニティを構築する場所がなくなり、母親のストレスがたまっている。
上記の現状から遊び場の提供により、児童と母子の第三の居場所を構築する。

活動の内容

①大森仮設団地であそび場を開催し、あそび場が不足している場所にあそびの提供を行う。
開催時期:第1・3日曜日
月に2回定期的にワゴン車に遊具を乗せあそび場の開催を行った。ジャガイモ植え、流しそうめん、BBQ、ハロウィン、映画鑑賞会を子ども主体で企画・運営し開催した。当会スタッフのみでなく多くの地域住民と共にあそび場の運営を行った。また、不登校の子ども等の情報交換を学校・民生委員・地域福祉コーディネーターと行い、子ども関連に強い弁護士や児童相談所にも相談し解決にむけて動いた。

②鹿妻地区で定期的に放課後あそび場を開催し、安心して過ごせる第三の居場所を作る
毎週月・金の15:00~17:00、に放課後あそび場、第1日曜日に1日あそび場を開催した。月曜日が代休日になることが多く、その際は10:00~16:00で開催しお昼ご飯を一緒に作り食べるなどコミュニケーションを取り子ども達の話を聞く時間を作った。子どもの心の変化や学校や家庭での悩みはスタッフ間で情報共有し、保護者や学校、区長さんなどに相談しながら解決に向けて動いた。

③鹿妻地区で未就学児の親子を対象としたあそび場を開催し、健全な育成と保護者同士のコミュニティの場を作る
毎週月曜日10:00~12:00で未就学児のあそび場を開催した。手遊びや感覚遊びなど子どもとの遊び方を教えたり、子育て相談に応じた。お茶っこスペースを設け保護者同士が情報交換を行い関係作りを行った。新しい参加者も増え、スタッフは保護者同士や子ども達を繋ぐ役割を担った。

④コモンセンスペアレンティング(以下CSP)を以下の日程で開催
1.2015年4月7日、21日、5月12日、26日 セッション1~6+フォローアップ実施:参加者3名
2.2016年2月11日 セッション1,2を3セット実施。活動報告会でのワークショップだったため、フォローアップの代わりに質疑応答と意見交換会を実施:参加者20名
3.2016年2月26日 セッション1,2を2セット実施。養護教員向け特別ワーク「CSP概念」1回。3月27日フォローアップ:参加者8名(石巻市養護教員サークル)
4.2016年3月9日、23日、30日 セッション1~6までを3回に分けて実施。:参加者3名

活動の成果

①大森仮設団地であそび場を開催し、あそび場が不足している場所にあそびの提供を行う。
開催回数:20回/子ども185名/大人145名
・1回平均7.4名の地域住民の参加があり、あそび場開催に関わり子どもを見守る関係性を築いた。
・当会が一貫して行ってきた子ども主体の関わり方が子ども達に伝わり、計5回のイベントを子ども主体で行った。今まで積極的に人前で話せなかった子が役割を担いリーダーとなった。
・不登校の子どもなどの情報共有を学校、民生委員・地域福祉コーディネータと行い学校にて情報交換を行うことができ、関係性を深めることができた。
・仮設住宅での定期的な開催実績が認められ、2016年度は企業からご寄付を頂き引き続き開催できることが決まった。
②鹿妻地区で定期的に放課後あそび場を開催し、安心して過ごせる第三の居場所を作る
開催回数:108回/子ども1,284名/大人321名
・定期的な開催を続けたことにより、地域での認知度もあがり子ども(前年度:10.5人、今年度:11.8人)も大人(前年度:1.2人、今年度:3.0人)も1回の参加平均があがった。
・困ったことや悩みがあった時には、子ども達が気軽に事務所にきて話してくれるようになり、安心して過ごせる第3の居場所となった。
・鹿妻小学校の校長先生と子どものことや当会内容や理念などについて話し、より理解を深める機会となった。卒業式や入学式、学芸会などに来賓としてご招待頂き、学校との連携体制づくりを行った。
・未就学児の親子も放課後あそび場に参加して多世代の子どもが集まれる環境づくりを行えた。
③鹿妻地区で未就学児の親子を対象としたあそび場を開催し、健全な育成と保護者同士のコミュニティの場を作る
開催回数:52回/子ども622名/大人405名
・自主保育サークルの登録メンバーが今年度で11名増えた。
・このような場所があるなら安心できるから「もう1人子どもを作ろうかな!」という嬉しい声を聞くことができた。震災の影響で人口が減少している被災地では嬉しい声である。
④CSP:子育て中の親御さんをはじめ、高齢者ご夫妻、独身の男女、養護教員など、参加者層は様々で子育て中の親御さん以外もこのワークに興味を持つことが分かった。
1.養護教員対象→「日頃から接する小・中学生への対応方法の再確認や新たな技法習得の場となった」中には「職場では“傾聴”“説明”を心がけているが、自分の子どもにはできていなかった」という声も聴こえた。現場での事例を揚げての意見交換も活発に行えたため、かなりレベルの高いワークショップとなった。今後も継続して開催してほしいと要望が上がっている。
2.子育てサークルの親子対象→4回目は、未就学児を持つ母親対象に黄金浜ちびっこあそび場に完成したプレハブにて実施したが、日頃子どもを遊ばせているフィールドということもあり、子どもは他の親御さんが自分の子どもと一緒に見守るという協力体制が構築されているため、参加者は集中してワークに取り組むことができた(1回目は事務所で開催したが、子どもが親と離れることによって泣くため集中ができないことがあった)
「実践したら、子どもの聞きわけが良くなり、自分自身もイライラすることがなくなった」「お買い物が最後までできるようになった」などの声が多数上がり効果がうかがえた。

皆様の温かいご支援によって当会の活動を継続し、また新たな取り組みを行うことが出来ていることに心から感謝申し上げます。

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