活動レポート ~活動実績のご紹介~

子どもサポート基金助成団体レポート

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>2012年度第3期

ならは盛り上げ隊

原発事故により首都圏に自主避難している福島県の母子のくらしサポート。
福島県に夫や親を残し、母子のみ首都圏で避難生活を送る母親のネットワーク「つながろう 放射能から避難したママネット(以下、ママネット)」の母子約100名が対象。ママネットと協同して毎月開催する「まなび」と「あそび」の場づくりを通じてネットワークを拡大することにより、母子の暮らしの質向上と「ママネット」の自立的な運営の実現が目標。 具体的には、毎月第1土曜日に開催される上記母子を対象とした集い「ココカラ」をサポート。会場の提供(当団体の母体である(株)シータス&ゼネラルプレスのコミュニティスペースの開放)、母親同士が情報交換や母親のみの活動に集中するための子どもの保育、ワークショップ等コンテンツの企画~実行、イベント設計~実行などを母親の皆さんと協働して実施した。

基本情報

活動期間 2012年9月~2013年4月
活動人数 ママネット母子約100名。スタッフ・ボランティア約80名。

写真

  • ママネットと支援者の顔合わせと今後の計画づくり
  • ママネットと支援者の顔合わせと今後の計画づくり
  • 「サムゲタン作り&チャーム作り」 
  • 「親子ヨガ教室」 

活動の背景/内容

活動の内容
<活動の背景>
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、原発20キロ圏内に居住する住民は強制避難を余儀なくされ、現在も県内各地の仮設住宅や借り上げ住宅をはじめ、県外への避難も多数みられる。それら避難民への生活サポート、コミュニティ支援は今後も継続される必要がある。一方、避難区域外の、とくに福島県中通り地方(福島市~郡山市)に居住されていた住民のうち、放射能被害を懸念する母子が県外へ自主避難するケースも後を絶たず、近隣の山形県をはじめ、首都圏にも多数避難中。
自主避難する母子の現状課題としては経済的負担の増大、福島県内での従業を継続する父親とのコミュニケーション不全、避難先での人的つながりや通学等での人間関係、帰還が不明な中でのストレス増大・・・など、福島県内に留まる「親類縁者、知人友人との認識のズレ」も時間の経過と共に悪化の一途を辿りつつあり、母子単体では受け止めきれない状況。
 
<活動内容>
①ママネット会員に月次ミーティング会場の提供
ママネットに登録する母子会員(約50組)が定期的(月次)にミーティング(情報交換)を実施できる場として、当団体の母体である(株)シータス&ゼネラルプレス本社のコミュニティスペースを開放し、自由に活用頂いた。(ミーティング時の保育は当団体スタッフが担う)慣れない土地での暮らしの中で「あそこに行けば仲間がいる(理解してくれる人がいる)」と母子に感じていただけるような「安定的に安心できる拠り所」となっていることを目指した。
 
②母子コミュニケーションをサポートするレクリエーションの計画・実施
各種レクリエーションを通じて避難先での多様な友だち作りをサポート。母子が日常のストレスから開放され、精神的に安定する「顔の見える人間関係」の創出をめざした。
 
<活動日>
■2012年9月8日(土)参加者:約35名
「ママネットと支援者の顔合わせと今後の計画づくり」 
 
■2012年10月6日(土)参加者:約80名
「ママネット 秋パーティー」
 プロのヘアメークアーティスト&カメラマンによるヘアメーク&撮影会、音楽ライブなど
 
■2012年11月3日(土)参加者:約20名
「子ども向け おにぎりワーク」
 
■2012年12月1日(土)参加者:約20名
「子ども向け クリスマス ツリー&キャンディレイ作り」
 
■2013年1月6日(日)参加者:約100名
「避難ママ交流会」(NPO法人しんぐるまざぁず・ふぉーらむ主催)
 
■2013年2月2日(土)参加者:約30名
「サムゲタン作り&チャーム作り」、「レジ袋凧づくり&凧揚げ」
 
■2013年3月2日(土)参加者:約20名
「児童心理セミナー&相談会」、「子ども向け パフェ作り」
 
■2013年4月6日(土)参加者:約20名
「親子ヨガ教室」、「子ども向け 手巻き寿司&ライスケーキづくり」
 
※参加人数については、ママネットの母子+当団体スタッフ+ボランティアの総数
活動の成果

「ココカラ」参加者からの感想

●いつもご尽力いただき、感謝の気持ちでいっぱいです。自主避難者は、とても中途半端な立場で、福島に残った県民・親戚・家族との溝に苦しんでいる人がたくさんいるように感じています。子どもの健康不安について、どこまで母としてしてあげられるか、どこに線を引くかの決定をしなくてはいけない立場なので、精神的にいっぱいいっぱいになっている仲間が多いことが、ココカラに参加してとても感じました。その各々の苦しい気持ちを共有できる場所、そして、明日からのパワーをもらえる場所がココカラでした。一人じゃないという想い、それを分かち合うことが大切だと身を粉にして活動してくれるならは隊のみなさまに支えられて、今の自分が立って前を見ることができていると実感しています。子どもを想い避難したママたちにとって、子どもを暖かい眼差しで見つめて楽しませてくれるスタッフのみなさま、本当にありがとうございます。

●東京に避難中はママネットのイベントに参加させて頂いてありがとうございました。自分と同じ避難ママの皆さんと知り合うコトが出来て本当に良かったです。皆さんと知り合うコトで自分は一人じゃないんだと思えたし避難中の悩みなんかも気軽に話すコトが出来ました。皆さんのお陰で1年半も長い間避難生活を送ることが出来たと思っています。本当にありがとうございました。いまは福島での生活をどうやってはじめようかと悩んでいるところです。ではお身体に気を付けて。また皆さんとお会い出来る日を楽しみにしています。

●自主避難から、一年が経ちました。知らない土地で生活するのが、精一杯でしたが、ママネットに入り、皆さんと情報交換したり、沢山のイベントに参加することができ、癒されています。日々あわただしく過ごしていますが、子供と母、そして私といつも楽しみにしてます。家はいつも3世代での参加ですが、母にも温かい言葉をかけてもらっており、感謝です。今後も大変だとは思いますが、避難者への情報発信、憩いの場を提供して頂きたいと思います。

●いつも穏やかな笑顔で接していただきありがとうございます。我が家が初めて参加したのが秋パーティー。妻がメイクをして写真を撮ったのは結婚式以来のことでした。環境が大きく変わった中で、ほっとできる空間を演出していただいて感謝しております。また、福島に残っている祖母達に、写真を送って安心してもらうこともできました。慣れ親しんだ環境からの変化に、戸惑いがちな幼い子どもたちが、たっぷり遊んで、笑顔になるのが有り難い。子どもたちの年齢層の幅が有るので、我が家の長男君のワガママが遊びの中で、矯正されていくのもうれしいです。 3.11以来大きな変動の中で、ネット上でも情報収集とか、同じ悩みを相談し合える仲間とつながったりはできます。しかし、直に会って話をしないと伝わらないことが多いです。苦しみを共感することで不思議と安心が得られました。美味しい料理や。楽しいイベント等、語らいの時間を提供していただけたことに御礼申し上げます。

<寄付者へのメッセージ>

参加者の感想にもありましたように、母親のみなさんが、笑ったり、時には泣いたり、安心して思いを吐き出すことで心の安定を保つことが、子どもの健やかな成長につながるという思いで活動することが出来ました。

「ママネット」という組織が自立に向けて動きだしたところですので、関わり方を変えながら、今後もこの活動は継続していく予定でおります。

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