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子どもサポート基金助成団体レポート

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>2013年度第4期

埼玉冒険遊び場づくり連絡会

双葉町の親子が、避難者同士/避難先の親子とつながるための活動
双葉町から避難してきた親子が多く住む加須市騎西町の公園で月2回遊び場を開くことで、子どもの心的ストレスを解消できる場にするとともに、双葉町から来た親子も元々埼玉に住む親子も混ざって遊ぶことで、交流を深め、不安や緊張を和らげられる場とする。

昨年度はじめた月に2回の冒険遊び場を継続した。他の支援団体と連携することで、新たな交流や支援をはかった。加須市と連携し、加須市民による継続した遊び場づくりの可能性を探り、実践した。

基本情報

活動期間 2013年  4月 ~ 2013年   9月
活動地域 埼玉県加須市  
支援人数 30
活動人数 スタッフ 6名、ボランティア 3名
連携団体 加須市子育て支援課、まちづくり課
あそびのひろば(コープみらい、NPO法人しゃり、社会福祉法人愛の泉、臨床心理士会)
NPO法人 ハンズオン!埼玉

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活動の背景/内容

活動の内容

福島県双葉町の役場機能が、6/17加須市からいわき市に移転をした。住民帰還の目処がたたない中、避難してきた親や子どもたちの中には、先行きに不安を抱えたり孤立しがちな方もいる。集団避難先である旧騎西高校から街に住まいを移して暮らしている方も多い中、思い思いに遊び交流できる遊び場「かぞびば」を街の公園で開催することで、ストレスの軽減や交流を生み出し、心の安定に寄与したい。

活動の内容
①定期的な冒険遊び場『かぞびば』の開催
 日  時:毎月2回(計12回)、第1第3土曜日10時~15時 
 場  所:騎西中央公園
 参加者:避難している子どもを含む加須市内の児童、乳幼児とその保護者など
内  容:できるだけ禁止事項をなくし、子ども自身がやってみたいことを自分の実感で選択して遊べるよう、環境を整えた。また、親もリラックスし、交流することができるよう声がけなどを行った。誰でも遊び場/遊び場づくりに参加できるよう配慮した。
 
②他の支援団体との連携
・双葉町の集団避難先であった旧騎西高校の体育館で「あそびのひろば」を継続してきた団体のみなさんと「ネットワーク会議」を開催し(2回)、子ども、親の状況、支援の課題を把握、共有した。
「あそびのひろば」とのコラボレーション企画として、「かぞびば夏祭り」を行った。
「コープみらい」「NPO法人ハンズオン!埼玉」「埼玉労働者福祉協議会」、双葉町に広報協力をいただいた。
双葉町の方が開いている集いの場「こらっせ」「ハーモニー」やにもチラシを置いていていただいた。
公園周辺の商店や自治会にも挨拶にうかがい、チラシを置いていただいた。商店からはダンボールの提供などもいただいた。
 
③遊び場づくり報告会の開催
遊び場への理解と協力を得ること、参加者同士の交流をはかることを目的に、報告会を実施した。
 
④加須市民への発信、加須市との定期的な打ち合わせ
加須市に住んでいる人たち自身(避難者も含め)がつくり続けられる遊び場になることを目指し、「かぞびば」について発信するとともに、加須市との協議の場をもうけ、連携を図った。
 
活動の成果

○月2回の遊び場を継続することで、毎回遊びに訪れる地域の子どもたち(常連)が増えた。20~30名前後の子が平均して遊びに来るが、その中で双葉町から来た子は1回に2~数名ほど。遊び場やスタッフに慣れた子どもたちは自ら思い思いに遊びを展開するようになり、心が開放されている様子がうかがえた。

○役場機能の移転で引っ越しが決まり、会えなくなってしまった方もいたが、また遊びに来ますとおっしゃってくれた。役場機能が移転した後、旧騎西高校内の双葉町役場に残られた職員さんにあいさつにうかがった。遊びに来ている子のお父さんもいていろいろとお話しができ、感謝の言葉をいただいた。夏祭りの時には異動された職員の方も遊びに来てくれた。
 
○双葉町の親御さんの参加があまりなかったため、普段のかぞびばは親同士の交流の場としてはあまり機能できなかった。しかし、「あそびのひろば」からの情報で「不安が強い」と聞いていた方が初めて遊び場に顔をみせてくれた。子ども3人が夢中で遊ぶ様子を嬉しそうに眺めているのが印象的であった。
 
○「あそびのひろば」とネットワーク会議を開催することで、双葉町の方が置かれている状況や心境、支援のあり方や連携について考えることができた。「かぞびば夏祭り」を開催することで、普段はかぞびばに遊びに来ない親子も導引することができ、「楽しかった」との声をいただき、その後遊びに来るようになった子どももいる。支援者同士のつながりができたのも大きい。
 
○加須市と連携することにより、加須市民へのメール配信、学校・町内会へのチラシの配布ができた。遊びに来てくれた人の中から、遊び場への賛同、運営継続への希望や意思を示してくれる人が多く現れた。
 

貴重な支援をありがとうございました。当初考えていた以上に避難者の方たちに重点的に情報をお伝えすることが難しかったり、遊びに来てくれた方にどう寄り添えばよいのかが難しかったりと反省は残りますが、遊びに来ている子どもたちの様子は、確実に出会った頃と変化しています。ほんの月2回のつきあいですが、このことが子どもたちの中で少しでも糧になっていれば、また、今後もこれまでの活動や反省を生かし、発展させていくことができればと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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