2025年01月20日
共同代表 松本奈々
共同代表 矢野淳
飯舘村
2021年12月1日~2024年11月30日
・旧ホームセンター空間を舞台に、農業・エネルギー・文化芸術・食・放射線放射能の研究など、飯舘村の様々な実験的取り組みのハブ空間、実験プレ空間「図図倉庫(ずっとそうこ)」を作る。
・仮設住宅の横ログ材や農業資材(ハウスのパイプ資材を使った工法や籾殻断熱など)、地元資源を利用した、カフェ/実験室/展示場を整備する。
・飯舘村で行われている各プロジェクトの実験過程を知ることができる図図倉庫を飯舘村視察ツアーの拠点/出発点とする。放射線放射能の研究や実地の計測方法への視察、体験農業ができるツアーや最新ICT農業の視察、飯舘村の地産地消エネルギーへの取り組みの視察、アートや歴史文化のツアーなど、グリーンツーリズムに止まらない、複合的な飯舘村の今を知ることのできるツアーを運営する。
・震災直後に営業停止となった飯舘村のコメリ店舗の利活用による地域拠点としての可能性に注し、飯舘村役場、株式会社コメリ、弊社の3者で地域貢献協定を締結。
・「図図倉庫(ズットソーコ)」を作り、飯舘村の村民や村外から関わる人たちが専門分野にとらわれず自由にアイデアを出し合い繋がれる場を企画。
・村内事業者同士の横つながり不足を改善したい。
・地域環境づくりに関する実験・研究・イベント等の場の提供
・ツアー事業による来訪者の増加・地域経済活性化
・農業系廃棄物や古物の再利用
・村内産品を使った商品開発・ブランディング
・浜通り中山間地域(葛尾村、川内村、浪江町山間部など)や浜通り全体との事業連携 等
・NPO法人ふくしま再生の会
・六洋電気株式会社
・飯舘電力株式会社
・飯舘村役場
・東京大学農学部・東大むら塾
・福島大学、東北大学、明治大学、東京藝術大学
・株式会社アイサイト
・いしかわ珈琲 等
①新ツアーコンテンツ造成
・「環世界探索紀行」造成PJ
・モニターツアー3回(10/30-11/17)
②ショップ強化
・~2024年8月 農×デザイン塾プロジェクト
8/5-9 滞在ワークショップ開催
・2024年9月~ サンプル制作・試験販売
9/27 hamadoori circle出展
12/21 亀戸マルシェ出店
③リノベーション
・~2024年9月 再生の会さん常設展仕上げ作業
8/3 常設展完成披露
8/12上映会、9/21上映会、11/2上映会
・オフィスリニューアル、フロアマップ設置
(目標)内装アップグレード
➡コワーキングオフィスのリニューアル(断熱材修繕)や巨大フロアマップの設置により、施設の使い勝手が向上。
ふらりと立ち寄った方が長居できる雰囲気がないため、気軽なイベントをこまめに開催するなどして図図倉庫が地域の方にも身近な場であることを感じていただけるよう努力したい
(目標)ツアーコンテンツ強化
➡2年ほど前から構想を練り続けてきた、物語性のある環境探索ツアー(1泊2日)のモニター版を発表することができ、浜通り関係者をはじめ、環境研究に興味のある方やアート分野の方など約40名の方に体験していただいた。
テーマとしている概念が少し難しそうに感じたり、価格帯が高め(1人44,000円)であることから学生さんや地域の方にとっては参加のハードルが高い状況。宣伝の際のわかりやすい言葉選びを工夫し、日帰りや数時間単位のショートツアーパッケージを複数展開したり、より多くの層に届くツアー商品を展開していきたい。
(目標)カフェ・ショップ経営
➡広域マーケティング事業を活用し夏に学生さんたちと商品開発プロジェクトを実施。3商品の試作品作成まで完了し、その一部はイベントやクリスマスマルシェでの試験販売を行った。今後図図倉庫内のショップや浜通り地域でのイベント出店に展開予定。
Q.一番心に残った体験・経験は何ですか?
(矢野)実際に色んな人が関わって場所を出来上がっていっている過程。3年前の何もなかった頃の映像などを見ると感慨深いです。
(松本)旧コメリ飯舘店の建物をリノベーションすることに決めてから一番最初に行ったキックオフイベントが心に残っています。村の方々や、村外から継続的に関わる学生さんなど100人くらいが集まって、空っぽのコメリの床に自由に絵を描いたり廃材をDIYしてオブジェ作りをした日、これから新たな場づくりを想像してワクワクした気持ちが忘れられません。
Q.最も大変だったことを教えてください。
(矢野)役場/行政との調整。立場や仕事上大事なポイントや優先してる価値観が違うのでそこを擦り合わせていくのは大変だなと思いました。
(松本)掃除が大変でした。。
Q.もしこの起業家応援を活用していなかった場合、どのように起業していましたか?もしくは起業していなかった場合、どのような方法で浜通りに関わっていたと思いますか?
(矢野)主体的に自分の責任で動かすというよりは、もう少し東京の比重の重い二拠点生活で支援的な活動になっていたかもしれません。
やりたいと思ったことは何がしかの形で小さくともプロジェクト化していたとは思いますが、もう少しスローペースにやっていたか、規模的にスケールダウンしていたと思います。
(松本)図図倉庫のような大規模で複合的な事業までは手を出せず、数人で回せる程度の小規模でシンプルなビジネスを考えていたと思います。
Q.今後の課題に感じていることなどあれば教えてください。
(矢野)まだまだ事業としても目指すビジョンとしても道半ばだと思っていますし、今年度新規で始めている事業もあるので、まずはきちんと自立していきつつ新たな仲間探しもしていきたいです。
(松本)複数事業の拡大に伴う人員不足、運営管理、オフシーズンの利益確保などについては不安が残ります。
Q.財団に伝えたいことがあれば自由に記入ください。
(矢野)3年間ご支援本当にありがとうございました!図図倉庫は当初から中々一言では説明しづらいプロジェクトで、それは今でも変わっていないとは思うのですが、事業をやっていく過程での変更にも柔軟に対応してくださり、のびのびと挑戦させていただてきました。
(松本)おかげさまで今の飯舘浜通りにとってとても意義と可能性のある場所に成長していけましたし、これからもそうなっていくと思います。
今後とも変化していく図図倉庫を何卒よろしくお願いいたします!
飯舘村のような特殊な環境で、先行きが未知数な事業を立ち上げるにあたって、人件費も含めたご支援をいただけたことがとても心強かったです。
浜通り地域に住むことも起業をすることも何もかも初めての経験で、試行錯誤しながらの3年間でしたが、財団さんのバックアップがあったことで気持ち的に安心しながら事業立ち上げに集中することができました。本当にありがとうございました。
寄付者の皆様、この3年間、弊社の活動と図図倉庫の成長にご協力いただき誠にありがとうございました。
おかげさまで私たちの主な取り組みである図図倉庫プロジェクトにおいて、浜通り地域のキーパーソンの方々と連携しながら、様々な事業展開の土台を築くことができました。
特に最終年度には、基盤の整った図図倉庫(ズットソーコ)で実際に展開していくツアーパッケージやショップ事業などの具体的な商品開発に着手することができ、浜通り関係者の方々へのお披露目や試験販売まで漕ぎ着けることができました。
皆様の温かいご支援に心から感謝申し上げます。
今後も、皆様の期待に応えられるよう、活動を続けてまいります。
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