HAMADOORIフェニックスプロジェクト活動報告:株式会社ReFruits(三期生)2025年10月~2026年5月の活動

2026年07月17日

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体制

株式会社ReFruits
代表取締役 原口 拓也         

活動地域

大熊町

支援期間

2023年06月01日~2026年05月31日

事業内容

福島県大熊町における、震災前の町の特産品キウイフルーツを主とした栽培、加工、販売による農業生産事業、及びそのプロセスを通じた地域の関係人口の創出。

起業背景

代表の原口、創業役員の阿部は、いずれも3年以上前から大熊町に関わり、地元住民らと共に任意団体「おおくまキウイ再生クラブ」のメンバーとして、同団体の活動として大熊の特産品キウイの再生に取り組んできました。その中で、震災前大熊町内でキウイと梨を生産されており、現在は千葉県香取市でキウイと梨を生産されているフルーツガーデン関本さんのキウイを食べて感動し、キウイ栽培を再び大熊町で継承したいと考えるようになりました。しかしあくまで任意団体である同団体の活動では、産業と言える規模で大熊の果樹を復活させる事はできないと考え、新たに弊社を設立した。

解決したい課題

かつて「フルーツの香るロマンの里」というキャッチコピーを掲げていた大熊町は、震災と原発事故による長期間の避難指示のため町内の果樹産業が消失。2019年に初めて町の一部で避難指示が解除されたものの、現在も町内で果樹栽培はされていないという状況にある。弊社はキウイの栽培に取り組むことで、基幹産業、特産品がいまだ回復していないというこの町の課題を解決していきたい。

地域へ寄与できること

失われたままの果樹産業、特産品キウイを再生することに加え、住民/地権者が域外での避難生活を続けていることにより増加している耕作放棄地や荒れ地の管理を行い地域に貢献していきたい。

協力団体、企業等

一般社団法人東の食の会、フルーツガーデン関本、おおくまキウイ再生クラブ、国立大学法人福島大学

活動内容

※2025年10月~2026年5月の活動

これまでの活動

■キウイ栽培
・キウイの育苗管理
・2025年12月~2026年1月 キウイの剪定作業
・2026年2月~3月 キウイの定植
・2026年3月~5月 さらなる園地拡大に向けた役場との相談
※キウイ事業のスペシャリスト末澤先生と新品種開発の契約を締結済。育種開発を進める(6月法人設立)

【加工品開発・キウイの仕入れ販売】
・2025年12月~ キウイ加工品(シカクイキウイの販売)
・2026年2月~ キウイの仕入れ販売
・2026年3月~ 次年度の仕入れ調整

【視察研修】
・2025年12月~2026年1月 ビッグサイトでの出店
・2026年1月 月に平均5件以上の視察、研修受け入れを継続的に行う
・2026年4月 天皇皇后両陛下に拝謁。愛子さまがシカクイキウイを購入

その他特記事項
・栽培面積を増やしており、5年以内にかつて大熊町で栽培されていた10ha規模でのキウイフルーツの生産を目指す。具体的に3haの園地を役場と調整し、次年度に整備予定。
・新品種の開発に向けて末澤氏と2026年6月に法人を設立した。

目標と達成状況

(目標)3年目の育苗管理で、収穫量が大幅に減少するようなボトルネックを作らない。収量400kgの目標を達成する。
➡5月の強風、台風で、かなりの苗木がやられてしまった。全体収量は3割ほど減少予定。強風対策をするには大きな防風ネットの設置が必要となるため、そこに向けた資金集めと、設計を行い防風対策を強化する。

(目標)栽培方法、各作業手順、作業時間のマニュアル化をより詳細に作る。
➡現在、年間作業計画を作成し、それぞれの栽培のポイントをまとめたものを作成、また、日々の作業記録を記録できるアプリを作成。日々の作業計画と実際の作業にズレがあるため、そこの調整を作業スピードを振り返りながら調整する。

(目標)キウイの仕入れ販売を強化する。
➡次年度は合計5トン程度のキウイフルーツを入荷予定です。株式会社うめひかりと連携し、利益率が高い直売を強化し、仕入れを確定させた。SNS発信を強化し、直売比率を上げる。

(目標)新品種の生産を行い、2028年度の登録を目指す。
➡現時点で試験品種の結実ができたため、今年の秋に評価を行い、計画通り品種登録を目指す。ラオスやベトナムへの展開も視野に入れており、知財局とのやり取りを進めていく

(目標)キウイ生産以外の軸を作り、収入源を作る。
➡現在、ブドウの栽培委託と、圃場の草刈り管理委託業務を受託、こちらも重要な収入源として拡大させていく。事業拡大のために、紹介などで実績を積み上げていく。

SNSなどのオウンドメディア

メディア露出状況

活動風景

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    2025年12月 キウイのレジェンド講師、末澤氏による剪定合宿
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    2025年11月 国内キウイの品質調査と、自社圃場の品質の比較試食
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    2026年1月 キウイの販売イベントの出店
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    2026年2月 隅田川の屋形船にて避難先の大熊町民にキウイの試食会を行う
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    2026年3月 新規園地での植樹を行い園地拡大
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    2025年11月 キウイでギネス記録を達成

事業開始からこれまでの3年間を振り返って

Q.一番心に残った体験・経験は何ですか?

昨年秋に行ったキウイでのギネスチャレンジです。まちの皆さん350人に我々のキウイを食べていただくという貴重な経験をすることができました。この体験をもとに、まちの皆さんから誇りに思っていただくキウイを作りたいという思いがチームっメンバーで共有でき、「町中で誇りに思われ、日本中から求められる農家になる」という会社のビジョンが完成しました。引き続き、まちの皆さんに自慢してもらえるようなキウイ作りを進めてまいります。

Q.最も大変だったことを教えてください。

知識がない中での新規園地の開発と、自然災害の対策です。果樹生産は一度植えると数十年動かすことができないため、最初の設計はかなり大事であり、そのための土壌の状態を調べたり、園地設計を考えるのに非常に苦労しました。また、強風でキウイがダメージを受け、予定通りの栽培計画で進まないなど、自然を相手にした仕事の難しさを痛感しました。これらの経験から、より、これまでの果樹産業の生産事例をより深く学び、今後起こりうるリスクの洗い出しを行いました。

Q.もしこの起業家応援を活用していなかった場合、どのように起業していましたか?もしくは起業していなかった場合、どのような方法で浜通りに関わっていたと思いますか?

キウイ農家として大熊町で就農することは決めていたので、小さな面積で園地を始めていたと思います。しかし、この資金がなければ今4人の仲間と同じく事業を進められていなかったかと思います。この資金があったからこそ、最初から一定の規模で農業生産法人としてスタートを切れたのは非常に大きかったです。

Q.今後の課題に感じていることなどあれば教えてください。

自然相手の産業なので、台風、強風、暑さなどで計画通り進まないことが不安です。現在はそのようなリスクを先に洗い出すと同時に、生産事業での資金源を確保するために、キウイの仕入れ販売事業、加工品販売事業、農作業の受託事業などの柱を別で作って進めていきます。

Q.財団に伝えたいことがあれば自由に記入ください。

このたびは3年間にわたり温かいご支援をいただき、誠にありがとうございました。 キウイフルーツの栽培は、苗木を植えてから本格的な収穫に至るまで長い年月を要する事業です。私たちもようやく初収穫を迎える段階までたどり着きましたが、本当の意味で事業の成果が現れるのはこれからだと考えています。
フェニックスプロジェクトによる支援期間は終了となりますが、今後も長い目で私たちの挑戦を見守っていただければ幸いです。事業の進捗や成果については、引き続き機会を見つけてご報告させていただきたいと思っております。
また、もし将来、私たちの事業が大熊町に根付き、「町中に誇られ、日本中から求められる農家になる」というビジョンを実現できた際には、フェニックスプロジェクトの成功事例の一つとして取り上げていただければ大変嬉しく思います。私たちは、いただいた支援が地域に新たな産業や雇用を生み出すことを証明できるよう、これからも挑戦を続けてまいります。
改めまして、創業間もない不安定な時期から支えてくださったことに心より感謝申し上げます。皆様からいただいたご期待に応えられるよう、これからも大熊町に根差し、地域とともに成長する農業経営を実現してまいります。本当にありがとうございました。

寄付者へのメッセージ

平素より格別のご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
フェニックスプロジェクトのご支援を受けてから3年間、私たちは「大熊町の特産品キウイの復活と産業化」という目標の実現に向けて、一歩ずつ事業を積み重ねてまいりました。農地の整備、苗木の定植、栽培技術の習得、販路開拓、新商品の開発など、多くの挑戦を続けることができたのは、皆様からの温かいご支援があったからこそです。改めて深く感謝申し上げます。
新規就農、とりわけ果樹栽培は収穫までに長い年月を要します。私たちが栽培するキウイも例外ではなく、苗木を植えてから本格的な収穫を迎えるまでに数年を要します。そのため、事業開始当初は売上がほとんどない中で、多額の設備投資や圃場整備を行わなければなりませんでした。フェニックスプロジェクトは、その最も苦しい立ち上げ期を支えてくださった大きな存在でした。
そして現在、私たちのキウイ園はようやく初収穫の時期を迎えようとしています。今年は初めて自社栽培のキウイを収穫し、お客様へお届けできる見込みです。まだ収穫量は限られていますが、これまで積み重ねてきた努力が形になり始めていることを実感しています。ここから数年かけて収穫量を増やし、本格的な産業として成立させていくことが私たちの次の挑戦です。
今回をもってフェニックスプロジェクトによる補助は一区切りとなりますが、私たちの挑戦はここからが本番だと考えています。今後は補助金に依存するのではなく、自らの事業によって利益を生み出し、地域に雇用を生み、次の世代へつながる果樹産業を築いていきたいと思います。
私たちが掲げるビジョンは、「町中に誇られ、日本中から求められる農家になる」です。大熊町に根を張り、この地域だからこそできる農業を追求しながら、日本中のお客様に求めていただける価値を生み出していきます。そして、キウイを通じて地域に新たな産業と賑わいを生み出し、復興の一助となれるよう努力を続けてまいります。
これまでのご支援に心より感謝申し上げるとともに、皆様からの期待に応えられるよう、これからも誠実に事業に取り組んでまいります。今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

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