2026年07月09日
クラシノガッコウ 月とみかん
校長 大場 美奈
広野町
2023年6月1日~2026年5月31日
【全ての人が自分いあった休息を見つけ出し、そこから生まれるチャレンジを実現する社会】をビジョンに掲げ、大正時代の空き家を舞台に町内外を結ぶ3つの事業を展開しています。
①町内外を結ぶイベント事業 ②古民家を活用したゲストハウス事業 ③アトリエを活用した滞在型学習事業
この3つを軸に参加者と対話を深め、自分を見つめる、立ち止まる時間を提供しています。
広野町を子ども達が誇れる町にしたいと思ったのが起業のきっかけになります。広野町の方はよく自分の町を紹介する時に「何もない町だ」と言います。しかし、外から広野町を見ていくと、他の町にはない広野町の魅力がたくさんあります。このことを少しでも多くの町民に再発見してほしいと思っています。また、町内の大人が自分の町を胸を張って自慢できる町になればそれを見て育つ子ども達のシビックプライドが育ち、将来広野町に戻ってくる子ども達を増やす事にもつながると考えます。
町への関心度の低さ・無関心・受動的な町づくり・温度差のある町。震災後、様々な支援の手が入り、支援される事に町民は慣れてしまいました。また、近隣には規模の大きな自治体があるため広野町で不便さを感じても、自分たちではなく外で解決している状況があります。これら、地域住民の地域に対する関心の低さ(シビックプライドの低さ)という問題は、広野町だけの問題ではなく多くの中山間地域が抱える課題です。
ほんの少し生活を自分の手で変えることができたら、もっと生活を豊かにすることができる。
生活が豊かになる人が増えたらそれだけで地域が豊かになる。
行政やリーダー任せにしない、町民主体の町づくりの実現していきたいと考えています。
【町内参加者】
新しい交流や人の流れが生まれるため、町内の方が求める新しい出会い、新しい出来事をこの事業では提供できます。イベントに参加したり、実際にゲストの方を触れ合ったりと様々な形で交流を生み出すことが可能です。
【町外からの参加者】
実際に広野町に滞在してじっくりと広野町を体感して体験することができます。滞在しながら広野町のゆっくりとした時間を感じてもらい、心も体も健康になるような体験を提供します。
・広野町役場
・Guesthouse&kitchen Hace
・株式会社アドレス
・仙台市
・大学生起業家人材育成プログラム実践型プロジェクト活動地採択
・GANGES YOGA SCHOOL
・総菜弁当 KIYA
・広野町商工会
・NPO法人広野みかんクラブ
・ガンプハウス(ゲストハウス)
・株式会社フジワラプレス
※2025年10月~2026年5月の活動
イベント事業
・2025年10月~ 古民家修繕WS:オリキコモンズ企画立案
・2026年1月11日 オリキコモンズ開催
・2026年2月1日 オリキコモンズ開催
・2026年2月8日 読み聞かせイベント
・2026年3月27日 オリキコモンズ開催
・2026年4月16日 オリキコモンズ開催
リトリート事業
・引き続き副業人材支援(フクシマックス)を受け定期的な企画会議を実施
・2025年10月 コンセプト再検討
・2025年12月 外部リトリートへの視察①
・2026年1月 外部リトリートへの視察➁
・2026年2月 価格帯の再構築
・7月実施に向けて準備
ゲストハウス事業
・建物補修工事/環境整備活動の継続的な実施(草刈りなど)
・ホームページ運用開始
・12月:宿泊者2名対応
・1月:宿泊者2名対応
・2月:Airbnb登録
・2月:宿泊者1名対応
・3月:宿泊者15名対応
・4月:宿泊者9名対応
・5月:addressさん打合せ⇒9月から登録開始
(目標)新規営業アポイント50件
➡新規営業アポイント20件追加。現在56件(2026年4月時点)達成。目標112%達成。2026年は福島県内のゲストハウスや宮城や茨城などのゲストハウスに宿泊し、チラシの設置やオーナーさんとの意見交換など自分から多くアクションを起こした。58件(2026年)目標116%達成。
(目標)新規利用者満足度90%
➡2026年はツアー者のキャンセルが多く、思うようにコメントやレビューを貰う事ができなかった。ゲストハウス事業ではお客様から評価のレビューを多くいただき満足度90%を達成。
(目標)施設稼働率50%維持
➡2025年10月から2026年5月までの営業可能日数105日に対し、宿泊日数は23日となり、施設稼働率は21.9%(約22%)であった。
施設認知度が十分でなかったことに加え、「休息」をテーマとした宿の価値発信やターゲットに向けた集客導線の構築が発展途上であったことが、目標稼働率50%に到達しなかった主な要因と考えられる。また、営業日を金・土・日に限定していることや、リピーター獲得の仕組みが十分に構築できていなかったことも影響した。
Q.一番心に残った体験・経験は何ですか?
最も心に残っているのは、フェニックスプロジェクトのメンバーとして大阪・関西万博に参加し、福島県浜通りや自分自身の活動、そして運営している「クラシノガッコウ 月とみかん」について世界中の方々へ発信できたことです。
会場では国内だけでなく海外から訪れた多くの方々と交流する機会があり、福島の現状や魅力、地域で挑戦する人々の想いを直接伝えることができました。震災や原発事故のイメージだけではなく、今の浜通りの姿や未来への可能性を知っていただけたことは大きな喜びでした。また、自分自身の活動を言葉にして伝える中で、「なぜ浜通りで活動するのか」「どんな未来をつくりたいのか」を改めて見つめ直す機会にもなりました。世界に向けて発信するという貴重な経験を通じて、自分の活動への自信と責任感がさらに強くなった出来事でした。
Q.最も大変だったことを教えてください。
事業全体をバランスよく進めることでした。起業当初は「まずは形を整えなければ」という思いが強く、施設整備や設備投資に多くの時間と労力を費やしていました。その結果、情報発信や集客、地域との関係づくり、事業計画の見直しなどに十分な時間を割くことができず、思うように成果につながらない時期もありました。
施設認知度が十分でなかったことに加え、「休息」をテーマとし
また、一人で判断しながら進めることの難しさや、限られた資源の中で優先順位を決める大変さも痛感しました。しかし、起業家応援事業の支援を受けながら3年間試行錯誤を続ける中で、事業を俯瞰して捉え、短期的な課題と長期的な目標の両方を見据えて行動する重要性を学びました。現在は施設運営だけでなく、情報発信や地域活動、人とのつながりづくりも含めて事業全体を考えながら進められるようになり、自分自身の成長を実感しています。
Q.もしこの起業家応援を活用していなかった場合、どのように起業していましたか?もしくは起業していなかった場合、どのような方法で浜通りに関わっていたと思いますか?
起業そのものはしていたかもしれません。しかし、今のように強い信念や覚悟を持って活動を続けることは難しかったと思います。起業家応援事業では、資金面の支援だけではなく、専門家や先輩起業家の方々から多くの助言をいただき、自分では気づけなかった視点や考え方に触れることができました。その中で、事業の方向性だけでなく、自分自身がどのような人生を歩みたいのか、地域とどう関わっていきたいのかを深く考える機会をいただきました。特に印象的だったのは、単なる事業の成功だけではなく、「地域の未来にどう貢献するか」という視点を持てるようになったことです。
施設認知度が十分でなかったことに加え、「休息」をテーマとし3年間の経験を通して、私は「浜通りに生涯関わり続ける」という覚悟を持つことができました。この支援がなければ、ここまで地域に根差した活動や挑戦を続けることはできなかったと思います。
Q.今後の課題に感じていることなどあれば教えてください。
事業を継続していく中で気軽に相談できる仲間や場所の存在です。起業してからこれまで、多くの課題や壁に直面してきましたが、その都度HAMADOORI13のネットワークや支援者の皆さまに助けられてきました。一方で、日常的に顔を合わせながら相談できる起業家仲間や事業者仲間が広野町内にはまだ多くなく、孤独を感じる場面もあります。特に個人事業主は最終的な判断を自分で行わなければならないため、迷いや不安を抱えながら進むことも少なくありません。もちろん、自分で考え決断することも大切ですが、困った時に相談できる環境や仲間の存在は事業を続ける上で大きな支えになると感じています。今後は自分自身も地域内外のネットワークづくりを進めながら、同じように挑戦する人たちとつながり、互いに支え合える関係を築いていきたいと考えています。
Q.財団に伝えたいことがあれば自由に記入ください。
まずは3年間にわたり貴重な機会と支援をいただき、本当にありがとうございました。起業家応援事業に採択いただいたことで、事業の立ち上げや運営に必要な知識や経験を得ることができただけでなく、多くの人との出会いや学びを通して、自分自身の価値観や生き方を見つめ直すことができました。事業を進める中ではうまくいかないことや悩むこともありましたが、そのたびに伴走し、背中を押してくださる存在があったからこそ、ここまで歩み続けることができたと感じています。
施設認知度が十分でなかったことに加え、「休息」をテーマとし、
また、この支援を通じて「浜通りに生涯関わり続けたい」という強い覚悟を持つことができたことは、私にとって何より大きな財産です。これからも古民家ゲストハウス「クラシノガッコウ 月とみかん」をはじめとした活動を通じて、浜通りの魅力や人の温かさを発信し、地域に貢献できるよう挑戦を続けていきます。改めまして、これまで支えてくださった皆さまに心より感謝申し上げます。
この度は、クラシノガッコウ月とみかんの事業にご支援、ご寄付を賜り、誠にありがとうございました。
皆さまからいただいたご支援のおかげで、2025年10月に無事オープンを迎えることができました。現在は宿泊事業を中心に、一人ひとりが自分に合った休息を見つけられる場所づくりを目指し、日々運営を続けております。
事業を進める中では、多くの課題や学びもありましたが、そのたびにご寄付いただいた皆さま、そして財団の皆さまやHAMADOORI13の先輩方からの温かい応援や助言に支えられてきました。改めて、この事業は多くの方々とのご縁によって成り立っていることを実感しております。
まだ道半ばではありますが、これからも浜通りの地域資源や人とのつながりを大切にしながら、長く愛される事業へと育ててまいります。
皆さまからいただいたご支援への感謝を忘れず、一歩ずつ前進していきたいと思います。今後とも温かく見守っていただけますと幸いです。
この度は本当にありがとうございました。
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