2025年04月07日
地震発生時、私は4歳で保育園でお昼寝をしていました。鮮明に覚えているのは、天井にぶら下がった蛍光灯が大きく揺れていたことです。先生たちと慌ただしく外へ避難し、その後すぐに家族と会うことができました。家族に被害はなかったものの、住んでいた家と両親が自営業を営む店が大きな被害を受けました。特にお店の方は営業もままならず、新しく建て直すことになってしまいました。
震災当時はまだ幼く、わずかな記憶しか残っていませんが、今思えば、原発事故の影響で風評被害もあり、両親が営む店も大変な苦労があったと感じております。そういった当時の状況も踏まえ、この記憶を大切にし次の世代に伝えることも自分の役目だと思ってます。両親にも感謝しています。
小学校から始めたソフトテニスを続けるため、強豪校である学校法人石川高等学校に入学し、ソフトテニス部に入りました。高校は地元の福島県国見町から100kmも離れているため、学校の寮に入り他の生徒と共同生活を送りながら部活動に励みました。最初は練習についていくことが大変で何度もやめたいと思いました。しかし家族や仲間に支えてもらい、2年生で全国大会に団体出場、3年生の第70回福島県高等学校体育大会で団体2位と結果を残すことができました。
また、部活だけでなく勉強にも積極的に取り組みました。1年生の時は、部活を優先して勉強をおろそかにしていましたが、大学受験等を意識するようになり、普段の授業やテスト勉強にも力を入れるようになりました。その結果、テストの点数も少しずつ良くなり、志望大学に合格することができました。
まなべる奨学金は、高校の授業料や寮費、部活動の遠征や合宿の費用、検定試験の受験料に充てさせていただきました。奨学金のおかげで、3年間お金の心配をすることなく、寮生活を送りながら、勉強と部活動どちらも本気で取り組むことができました。
東北福祉大学で、地域との関わり方や課題解決の視点を学び、卒業後は地元・福島県国見町で地方公務員として地域を元気にしたいと考えています。
幼い頃から地域のイベントに参加したり、公民館を利用したりと、地域に支えられて育ちました。今度は私が町を支える立場となり、貢献していきたいです。
町の過疎化は解決したい課題の一つです。震災後の復興は地域の方々の力があったからこそ実現できたと思います。これからの地域づくりには、地域の方々の存在が欠かせないと感じているので、地方公務員になったら地域に寄り添った政策を考えていきたいです。物価高騰などで厳しい状況にある家業や商店を支える政策を考え、家族や地域に恩返しがしたいです。また、子どもたちにソフトテニスを教える活動にも取り組み、スポーツの楽しさを伝えていけたらと思っています。
寄付者の皆様、3年間本当にありがとうございました。
高校生活で貴重な経験ができたことは寄付者の皆様のおかげです。3年間で得たこの経験は、これから先の人生においても大きな宝物になると思います。高校生活で学んだことを、大学生活や社会に出てからも生かしていきたいと思います。今まで支えてくれた全ての方に感謝の気持ちをもって、地方公務員という夢を叶えたいです。