プレスリリース「福島こども力プロジェクト」2014年度の支援プログラム決定について~子どもの力を引き出す活動を支援し、福島県の将来を支える人材育成プロジェクト、 14プログラムでのべ約10,000人の子ども達を支援~

2014年03月05日

公益財団法人東日本大震災復興支援財団(代表理事:立石 勝義、以下「当財団」)は、福島県の子どもの力を引き出す活動を行う団体を支援する「福島こども力プロジェクト」について、2014年度に実施の14プログラムを決定しましたので、お知らせします。これらのプログラムでのべ約10,000人の子ども達を支援する予定です。

本プロジェクトでは、2013年6月から約3年間、福島県の未就学児から高校生を対象として、自然体験やスポーツ、音楽、国際交流、リーダー育成、キャリア教育などの幅広い分野において、子どもが本来持つ力を引き出すプログラムを行うさまざまな団体を支援することで、福島県の将来を担う人材育成を目指していきます。

東日本大震災発生以降、福島県に住む子どもたちは、放射線の影響で屋外活動が長期間制限されてきました。当財団では、こうした子どもたちの現状を鑑み、「ふみだす探検隊」をはじめ、多くの保養プログラムを実施、支援してきました。しかし、放射線のリスクについてさまざまな立場や考え方がある中で、保養プログラムのような放射線のリスクを前提としたプログラムから、多様な体験を通じて子どもたちが未来へと向かう力を伸ばし、福島県の将来を支える人材を育成するプロジェクトへと発展させていくべきと考え、昨年6月から「福島こども力プロジェクト」を開始しております。また、当財団では福島県で実施してきたこれまでの活動の中で、今後は将来の福島を支える人材の育成こそが復興の最重要課題であると考えています。本プロジェクトが、昨年以上に人材育成事業として発展的かつ持続的なものとなるよう、さまざまな団体や行政との連携を強化していきます。

本プロジェクトでは、2013年度に8プログラムへ資金支援を行いました。また、福島の子どもたちと保護者の方々、NPO・団体・自治体などと、福島の「こども力」を伸ばすプログラムがどうあるべきかを考え、プログラムに反映させる「福島こども力会議」を計3回開催しました。2014年度はその中で出た意見を反映して策定した共通のビジョンとミッションをもとに、本プロジェクトが支援する全14団体が各プログラムを計画・実施していきます。また、終了時に各プログラムが本プロジェクトの目指す「こども力」を伸ばすことができたかを調査し、その結果を今後発表していく予定です。

当財団は、今後も子どもたちが夢と希望を育む環境の実現を目指し、引き続き支援活動を行ってまいります。

■「2014年度 福島こども力プロジェクト」概要
1. 実施期間 2014年4月1日~2015年3月31日
2. 寄附予定金額(総額) 約1.2億円
3. ビジョン・ミッション 
ビジョン:
・放射能リスクや原発に対して、さまざまな人々の考え方や立場を乗り越えた連携を作りだし、福島の将来を支える人材の育成に寄与する。
ミッション:
・さまざまな体験活動を通じて、以下の3つのこども力を引き出すこと。
①考えを整理し、表現する力
②心身ともに健康で、自律的に行動する力
③多様な価値観を認め、感謝の心を持ち、協働・協創する力
・こども力を引き出す活動を支える、地域の連携力を創り出すこと。

 

<別表>現時点で支援を決定しているプログラム

 

No.  種別  プログラム名称     主催団体     対象とプログラム概要 県内の
対象地域
人数
(予定)
1 自然体験 ふみだす探検隊 独立行政法人国立
青少年教育振興機構
主に小学生向け自然体験 全域 950
2 自然体験 ふくしまキッズ ふくしまキッズ
実行委員会
小中学生向け長期宿泊体験学習 全域 930
3 自然体験 ちびっこ遠足隊 特定非営利活動法人
移動保育プロジェクト
未就学児向け体験学習 主に中通 940
4 自然体験 沼尻ネイチャーカレッジ 福島市教育委員会/
タベイプランニング
小学生向けリーダー育成・野外教育 福島市 405
5 表現・音楽 ヤングアメリカンズ 
東北ツアー
特定非営利活動
じぶん未来クラブ
歌とダンスによる国際教育 全域 3000
6 音楽 伊達市吹奏楽きらめき事業 伊達市教育委員会 中学生向け合奏交流 伊達市 500
7 キャリア教育 TOMODACHI女子高校生キャリアメンタリングプログラムin福島 特定非営利活動法人
じぶん未来クラブ
女子高生向けキャリア教育 全域 120
8 キャリア教育 グリーンアカデミー・
週末オープンスクール/成果発表会
福島復興ソーラー・
アグリ体験交流の会
小中高生向け自然エネルギーワークショップ 南相馬市 600
9 キャリア教育 アカデミーキャンプ 一般社団法人
アカデミーキャンプ
小中高生向けキャンプ 全域 500
10 キャリア教育 未来へのつばさ育成
プロジェクト
特定非営利活動法人
南相馬こどものつばさ
小中学生向けキャリア教育 南相馬市 800
11 リーダー育成 いわきグローバルアカデミー「いわき志塾」 いわき市教育委員会 中高生向けの人材育成ワークショップ いわき市 1000
12 スポーツ USFマルチスポーツ
キャンプ
一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション 小学生向けスポーツ体験キャンプ 全域 160
13 IT Life is Tech!
福島×東京ITキャンプ

ライフイズテック
株式会社

中高生向けITキャンプ 全域 20

 

後援

福島民報社、福島民友新聞社

プログラム実施団体のご案内

独立行政法人国立青少年教育振興機構について

国立青少年教育振興機構は「体験活動を通した青少年の自立」を目指して、2006年4月に発足しました。幼少期から青年期までの各年齢期に必要とされるさまざまな体験活動の機会を青少年たちに提供して、健康な身体、感性豊かな心、生涯に出会う課題にチャレンジする意欲と能力を身につけていくことを支援するため、全国28の教育拠点において、立地条件を生かした特色のある活動を展開しています。
HP:http://www.niye.go.jp/

 

ふくしまキッズ実行委員会について

ふくしまキッズ実行委員会は、放射線の影響で福島の子どもたちが屋外活動を制限されている状況を改善する支援活動を行うため、自然体験活動を行うNPOが結成した任意団体です。行政に頼るのではなく、市民が力を合わせて、福島の子どもたちの学びと育ちを支援する活動を作り出し、将来の福島を担う人材を育成する体験教育事業を行うことを目的としています。東日本大震災発生後すぐに実行委員会を結成し、2011年夏に活動を開始しました。これまで約3,700人の子どもたちを引き受け、北海道から九州の11地区で最長40日の宿泊体験活動を行ってきました。
HP:http://fukushima-kids.org/
Facebook:http://www.facebook.com/fukushima.kids/

 

NPO法人移動保育プロジェクトについて

移動保育プロジェクトは、未就学児を対象とした日帰りの外遊び支援として2011年7月から活動を開始しました。当初は未就学児が外遊びをできないストレスを軽減するために活動していましたが、自然体験や地域との交流体験が子どもたちへ大きな成長の機会を与えることに着目し、現在は「子どもたちが体験を通して自分や他人の良さに気付き、成長につなげる」ことを目的として活動を継続中です。
HP:http://idouhoiku.com/
Facebook:http://www.facebook.com/fukushima.ihp

 

福島市教育委員会について

福島市教育委員会では、学年及び地域の枠を越えた参加者に対し、自然体験活動を積極的に取り入れたプログラムを体験させることにより、福島こども力プロジェクトが目指す「こども力」を引き出すとともに、福島の将来を担う人材及び同世代のリーダー的な人材の育成を図ります。今回は、沼尻高原を活動拠点とし、経験豊富で専門的な指導技術を有する「タベイプランニング」さまのお力添えをいただいて実施します。
HP:http://www.city.fukushima.fukushima.jp/

 

株式会社タベイプランニングについて

株式会社タベイプランニングは、福島県猪苗代町で沼尻高原ロッジを営んでいます。2013年夏より、福島の子どもたちのアウトドアプログラムとして、自然豊かな沼尻高原をフィールドとしたアウトドアプログラムを様々な団体や企業と連携して行っています。アウトドアを通じて、「心身ともに健康で、自立的に行動する力」「多様な価値観を認め、感謝の心を持ち、協同・協創する力」を引き出し、福島の将来を担う人材、同世代のリーダー人材を育成したいと思います。
HP:http://www.tabeiplanning.com/ 
HP:http://www.junko-tabei.jp/lodge/

 

特定非営利活動法人 じぶん未来クラブについて

じぶん未来クラブは、次代を担う子ども達に『人格形成の核となる体験を提供すること』を目的に設立された教育団体です。2007年1月にNPOとして認証をうけ、2013年6月東京都より仮認定NPOとして認可を受けました。アメリカの教育団体と提携し、表現教育のワークショップを行なう「ヤングアメリカンズ」をはじめ、企業と協力して子どもたちに「働くことの素晴らしさ」を伝える「お仕事探検隊」など学校教育では実施できないプログラムを提供しています。
HP:http://jibunmirai.com/index.html/

 

伊達市教育員会 伊達市吹奏楽きらめき事業について

伊達市教育委員会は、『音楽振興による情操教育』を伊達市復興教育事業の柱とし、東京藝術大学の絶大なるご協力により、東京藝術大学教授・大学生が伊達市に赴き、コンサートを開催したり演奏の基礎基本を指導したりする事業を展開しています。年間5回の交流活動、合同演奏会等を通して、互いに語り・つながり・奏で合い、音楽の素晴らしさ、奥深さ、極めるための厳しさなどを感得することにより、子どもたちが未来に向かって夢と希望を持ち、力強く生き抜く力の育成を目指しています。さらには、運営にあたり自分たちの手で創り上げていく自主性と創造性、発展させていくために関係機関へ働きかけるリーダー性を養っていきたいと考えています。
HP:http://www.schoolweb.ne.jp/date/kyouiku//

 

一般社団法人 福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会について

福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会は、太陽光発電所と植物工場からなる「南相馬ソーラー・アグリパーク」を舞台に、オリジナルの研究実験装置などを用いた体験学習プログラム「グリーンアカデミー」を企画・運営し、子どもたちが楽しみながら自然エネルギーについて学び、自ら考えて行動する力を育む場を展開します。この取り組みを通じて子どもたちの成長を支援するとともに、地元と全国の人々との交流を推進し、風評被害の払拭と福島への信頼回復に努め、福島の人々の生活と産業の復興に貢献します。
HP:http://minamisoma-solaragripark.com/

 

一般社団法人アカデミーキャンプについて

アカデミーキャンプは、2011年8月より、福島のこどもたちに「遊び」と「学び」のエクストリームな体験の機会を提供する活動を始め、2012年12月に一般社団法人として法人化されました。「世界を変える力を、こどもたちに」を合い言葉に、さまざまな分野で世界を変え、活躍する社会人たちを講師に迎え、一緒に遊び・学ぶ大学生たちとの交流を通して、参加する全員が成長できることを目指したキャンプを実施しています。
HP:http://academy-camp.org/
Facebook:https://www.facebook.com/academy.camp/

 

特定非営利活動法人 南相馬こどものつばさについて

南相馬こどものつばさは、東日本大震災、原発事故により、自由に外で遊ぶことができなくなった南相馬市の子どもたちに、のびのびできる環境で過ごす時間を提供するために発足しました。現在は全国各地の支援者と提携し林間・臨海学校プログラム等を開発・提供するだけでなく、学校や行政とともに将来の夢を育てる講座や授業を行うなど、子どもたちの健康な成長を支え、未来への希望を育てるための活動をしています。

HP:http://www.kodomonotsubasa.com/
Facebook:http://www.facebook.com/kodomonotsubasa/

いわき市教育員会について

いわき市教育委員会は、学校教育や文化スポーツ、生涯学習といったさまざまな教育行政を行っていますが、学校教育課においては、2011年7月より「いわき生徒会長サミット」事業を立ち上げ、市内44中学校の生徒会長を中心に、20年から30年後のいわき市を担うリーダー育成を行っています。他地域生徒との交流や講師を招聘しての各種研修、英語集中合宿や海外への派遣事業などを通して、グローバルな視野と企画力・問題解決力、実践力を身に付けたリーダーを育成することを目的として活動しています。
HP:http://www3.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=0740002

 

特定非営利活動法人 キッズドアについて

キッズドアは、「すべての子どもが将来の夢や希望を持てる社会の実現」をミッションに2007年の設立以降、大学生ボランティアと協力して、低所得層の家庭の子どもへの学習支援を中心に活動しています。東日本大震災以降は、宮城県・福島県で被災による学習の遅れへの対策として学習支援活動を実施するほか、復興に貢献できる人材を育成するためにITリテラシー・英語教育も展開をしています。
HP:http://http://www.kidsdoor.net/
Facebook:https://www.facebook.com/npokidsdoor/

 

一般財団法人UNITED SPORTS FOUNDATIONについて

UNITED SPORTS FOUNDATIONは、スポーツを通じた社会貢献活動を目的に2011年9月に設立しました。すべての人に勇気や感動を与えることができる「スポーツの持つ力」を再認識し、その魅力をより多くの人に伝えるべく、各方面からのご協力のもと、スポーツに触れる機会を創出し、人々の心身の健康、健全な地域社会の醸成に寄与する活動を続けています。HP:http://www.unitedsportsfoundation.org/

 

ライフイズテック株式会社について

ライフイズテック株式会社は、春・夏・冬休みなどの長期休暇に3~8日間のキャンプを東京大学や慶應義塾大学SFCなど国内有数の名門大学のキャンパスにて開催しています。iPhoneアプリの開発やゲームデザイン・プログラミングなどの最新IT技術を学ぶことによって、中学生・高校生の「創造する力」と「つくる技術」の習得を目指すプログラムです。初心者向けのキャンプから上級者向けのハッカソン、女子プログラマー育成のためのイベントなど、多岐に渡ってIT教育を推進しています。HP:http://life-is-tech.com/
Facebook:https://www.facebook.com/LifeisTech

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