子どもサポート基金 2016年度NPO法人未来図書館
2018年09月13日
岩手県内の復興人材育成のための小学校中学校高校大学キャリア教育支援事業
沿岸部内陸部の小中高校において「復興」をテーマとしたキャリア教育支援の実施(学生若者と小中高生が意見を交換しあう「かだる」プログラムと多様な生き方価値観の社会人と学び合う「未来パスポート」プログラム)地域への愛着や誇り、地域を支える具体的な活動や想い等小中高生大学生が直接大人から聴き考えていく。
基本情報
- 活動期間
- 2016年4月1日~2017年3月31日
- 活動地域
-
岩手県内 全地域
- 支援人数
- 2987名
- 活動人数
- スタッフ4名、ボランティアのべ544名
- 連携団体
-
- いわて連携復興センター
中山実さん
山田高校
ゾンタハウス
船越小講師開拓
- 花巻信用金庫
高橋亮さん
花巻地域での実施にかかわる講師開拓
活動の背景・内容
活動の背景
岩手県は自殺率も高く企業の縮小倒産など困っている大人の姿が身近にあり、子ども達が将来に展望を抱きづらい現状があります。
高校や大学を卒業し安定した仕事に就くといった従来の価値観が通用しなくなり、仕事のあり方・生き方も多様になる中で、キャリア教育に悩む教員からの声も届きます。
子ども達や若者に岩手を支える意識の醸成などの復興人材を育成する効果的な取組が殆どない事が課題と考えます。
活動の内容
4月の活動
【若者応援隊(学生・若者有償ボランティア)】
- 募集にかかわる大学への協力依頼
- 新規ボランティア開拓(通年)
- 各種ツール内容の検討
岩手大学キャリア支援課との話し合い(大学教員3名)大学生の現状と学生募集にかかわるアプローチについて
5月の活動
奥州市立水沢中学校未来パスポート学校打ち合わせ・講師連絡調整・事後フォロー
参加人数 |
中学2年165名大人・学生21名、教員11名 |
様子 |
昨年度同じ対象に、宿泊研修で県北青少年の家にて実施。 |
- メニュー表の整備・各種ツール作成(通年)
- 若者応援隊プログラム進行マニュアル作成
6月の活動
岩手県立金ケ崎高等学校未来パスポート学校打ち合わせ・師連絡調整・事後フォロー
参加人数 |
高校1年97名、大人・学生17名 |
様子 |
プログラム4年目となり学校の文化に定着した様子 |
- ミッション映像業者との打ち合わせ
- 若者応援隊サポートマニュアルの整備
7月の活動
二戸市立浄法寺中学校未来パスポート
花巻市立矢沢中学校未来パスポート
参加人数 |
中学生95名、大人・学生21名、教員8名 |
- 未来パスポート若者応援隊説明会(7/8)
参加人数:大学生・若者12名 - 若者応援隊OJT研修
参加人数:学校毎に3~4名
8月の活動
盛岡市見前南中学校未来パスポート
盛岡市立北陵中学校未来パスポート
参加人数 |
中学生341名、大人・学生43名、教員17名 |
9月の活動
洋野町立大野中学校未来パスポート
花巻市立東和中学校未来パスポート
岩手県立盛岡南高等学校未来パスポート
八幡平市立西根中学校未来パスポート
参加人数 |
中高生973名、大人・学生114名、教員68名 |
様子 |
市外の中学の盛岡での宿泊研修でプログラムを活用する学校が増えました。 |
- 東京学芸大学×岩手の大学生かだる
学芸大生複数参加しました。 - 奥州市立小山中学校かだる
- 若者応援隊OJT研修
参加人数:学校毎に3~4名
10月の活動
花巻市立石鳥谷中学校未来パスポート
岩手県立大東高等学校未来パスポート
岩手県立大槌高等学校未来パスポート
滝沢市立滝沢南中学校未来パスポート
参加人数 |
中高生645名、大人・学生89名、教員56名 |
様子 |
塾や新規の学校での実施ができました。学生主体の運営マニュアル完成。 |
- 作人舘×未来図書館
- 若者応援隊OJT研修
参加人数:学校毎に3~4名
11月の活動
花巻市立矢沢小学校未来パスポート
岩手県立宮古北高等学校未来パスポート
参加人数 |
小学生92名、高校生45名、大人・学生33名、教員14名 |
様子 |
学校の応援団定着 |
- 若者応援隊説明会
- 若者応援隊OJT研修
参加人数:学校毎に3~4名
12月の活動
- ゾンタハウス×未来図書館かだるプログラム<若者応援隊による企画・運営>
- 模擬未来パスポート
参加人数:中高生7名、大人・学生15名
学生の企画により、山田町の中高生から課題を知れた。 - 社会人講師、学生、教員交流会
参加人数:大人38名
1月の活動
岩手県立山田高等学校未来パスポート
参加人数 |
高校生38名、大人・学生16名、教員6名 |
様子 |
初開催。各所との連携 |
2月の活動
盛岡市立飯岡中学校未来パスポート
岩手県立花北青雲高等学校未来パスポート
山田町立船越小学校わくわくタイムマシーン
参加人数 |
小中高生265名、大人・学生55名、教員19名 |
様子 |
小学校でのプログラムには70代、80代が参加。 |
3月の活動
花巻市立花巻中学校未来パスポート
参加人数 |
中学生179名、大人・学生23名、教員10名 |
活動の成果
定量的な成果
- キャリア教育プログラムに児童生徒が2,942名参加。新規実施校7校と塾での実施も増え計25箇所での活動ができました。
- 東京学芸大学柴田先生により実施校10校(生徒、教員)へのアンケート調査実施。学芸大生による教員、講師、生徒へのヒアリングと1,401名の児童生徒、10校の教員へのアンケート調査を実施/達成目標の項目以下4択・仕事や進路への意識変化・大人とのコミュニケーションへの期待・人間関係・生き方等気づき・人それぞれの考え方など大切にしようと思った。
- プログラム運営に携わる大学生コア人材が5名確保された。
- 新規のボランティアとして、67名が参加学生ボランティアとして45名が参加連携団体の協力のもと、新規ボランティアの開拓が図られた。コアとなる学生の知恵を活かし学生参加が増えた。
- 有償で19校が実施した。メニュー表を整備したことにより新規実施校への有償化の理解を深められた。
- 協力取り付け1件企業提案10件沿岸部での実施のみとの条件付で、企業協賛1件取り付け。企業提案は10件のみ。
活動に対する支援対象者(受援者)からの声など
生徒からの声
人生はなんとかなると聞いて、少し安心しました。また、あの震災が自分を変わらせたというのは印象的でした。苦しんでいる人がいたら助けるという言葉が印象的でした。沢山の支援があって生活が成り立っていると思ったし、大槌町には自分たちの知らない建物や食べ物がたくさんある事に驚きました。
先生の声
子ども達がメモを取る様子や自分の言葉に置き換えて説明している姿を見て大変感動いたしました。どの生徒も堂々と発表しており、このプログラムを通じて、生き方にかかわることだけでなく、人前で行動する態度や人前で表現する難しさを勉強できたのではないかと思います。生徒にとっても私にとっても新しいことに気づける素晴らしい機会でした。
寄付者へのメッセージ
10年後、20年後の日本を支える小中高生が多様な生き方、価値観の大人や学生と直接触れ合う活動を応援していただきありがとうございます。
多くの子ども達は大人達の言葉から、その人の歩みや考えといった物語を感じ、自分の人生や地域を考えるきっかけにしてくれています。
寄付者の皆様も、お時間や興味がございましたら、ぜひ岩手の小中高生に皆様の物語を伝えていただけたら光栄です。
どんなに厳しい状況でも、自分や相手を大切に思い自分らしく幸せに生きていく力を持った子ども達を一人でも多く育てていく事が復興につながると期待しています。
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