2019年08月26日
宮城県石巻市東部地区の不登校児童・生徒の拠点づくり
中学生の不登校生徒が全国で1位の宮城県に対して、不登校生徒児童の居場所が少ない石巻市内にフリースクールを地域住民と共につくりあげていく。
震災によるストレスで不登校児童生徒が増加する石巻市にはフリースクールが市が管轄する適応指導教室の他、民間のフリースクールは2箇所しかない。
また、不登校児童生徒に対する理解が薄く、解決策を見いだせないでいる家族・親族が多く、身近に相談できる窓口を必要としているため。
【運営】
・石巻市教育委員会学校教育課情報交換・スタッフ運営会議(1回)
・学校訪問(事業の説明と情報交換)2校
【現場】
・プレーパーク利用者に、不登校児童生徒の受け入れについて話す(主旨、必要性など)
・フリースクールで個別学習開始(子どもの申し出により)。小学校教員が9月まで登録
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・“ひとり親家庭支援者講座”に参加
【現場】
・フリースクールの部屋の環境整備
・海に出かけたり体をつかって過ごす時間を増やす
・プレーパークでは、未就学児と共に遊ぶ経験を増やす
・石巻地域若者サポートステーションの利用者見学
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・学校情報交換:3回
【現場】
・活動のトピックス(夏のキャンプ下見ツアー(未就学児同行)、元の大学や企業見学)
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回):夏のキャンプ、夏休みの受け入れ体制
・学校との情報交換:2回【現場】
・活動のトピックス(地域の海岸清掃に参加、海遊び、マリンスポーツ(SUP)体験)
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
【現場】
・活動のトピックス(川開き祭り出店手伝い、夏合宿5泊6日)
・新規面談2件
・入塾体験2名
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ間での運営会議(1回)
・学校との情報交換:2回
【現場】
・夏キャンプ報告会
・活動のトピックス(JerryBeansのライブとメンバーと交流、SUP体験、海遊び)
・2名新規登録
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・学校情報交換:1校
【現場】
・プレイワーク講座受講2名
・活動のトピックス(海釣りとアウトドアクッキング)
・入塾体験1名
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
【現場】
・活動のトピックス(フリースクールお泊り会:1泊2日@拠点)
・1名新規登録
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・渡波中学校の教員が拠点見学に来所。情報交換を行う
【現場】
・活動のトピックス(クリスマス会準備と開催、神社参拝)
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・学校との情報交換:3回
【現場】
・活動のトピックス(ギター練習、3月のぽはっく合宿計画)
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・学校との情報交換、期末テストの調整:2回
【現場】
・活動のトピックス(餅つき、うみの杜水族館、一眼レフ操作)
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
【運営】
・スタッフ運営会議(1回)
・学校との情報交換、期末テストの調整:3回
【現場】
・活動のトピックス(テーブル卓球、勉強、木工体験)
・中学生期末テストを拠点で実施
・入塾体験1名
・あそび場での受け入れ
・相談窓口
①(目標)フリースクールに10名登録・その内、常時7名が利用・平日週2日/96回講師ボランティア3名登録
➡(結果)
・フリースクール:常時利用が流動的で、月によって変化があったが、平均すると3名程度来所していた。
・プレーパーク:平日だけでなく、週末のプレーパークと、鹿妻で開催している週一回のプレーパークにも不登校、または予備軍(家庭環境に課題がある子どもを含む)が来所し、対応をすることができた。
②(目標)主体的にカリキュラムを組むことができる利用者が4名以上
➡(結果)
自分の興味があることに対して、その意思を伝え、目的に向けて準備やスケジュールを組むことができていた。また、高校進学やアルバイトなど、自分の人生設計が立てられた生徒が2名。
③(目標)親の会参加者数5名・相談数延60件(面談、親の会での相談は除く)
➡ (結果)
プレーパークでの「ながら相談(遊ばせながら、お茶っこしながら)が増えた。親の会は参加者が少なかったことから実施を中止したが、プレーパークに来所し相談をしていく不登校の保護者が増えた。
・運営資金。高額な利用料を支払えない家庭が多く、またフリースクールへの理解も希薄なことから、運営資金を自団体で捻出していかなければならない。教育機会確保法が2017年12月に改訂され、フリースクールの必要性がうたわれたものの、まだ石巻までは届いていない。
・単団体で行政に働きかけは難しく、今年1月に宮城県内のフリースクールと親の会を活動としている団体が集まり、4月に「多様な学びを共に考える・みやぎネットワーク」を設立。今後は協働で働きかけを行っていくが、不登校支援に対する行政の意識変化が先か、民間のフリースクールが息切れを起こすのが先かがまだまだ未知数の状態です。
3年間にわたり、フリースクール事業へのご支援ありがとうございました。
なにもない「ゼロ」の状態から、不登校児童生徒を受け入れる環境づくり、学校との連携体制構築、行政への働きかけ、スタッフ育成など様々な体制を整えることができました。
フリースクールの基盤ができた今、今後はこれまでの実績を生かして学校への働きかけを深めていこうと考えています。
石巻市内の不登校数に対して、フリースクールに通う子どもの数は1/10ほどです。
居場所を失い、自分を失いかけている子ども達9/10も、「自分は今の自分でいいんだ」「家でも学校でもない居場所があったんだ」と笑顔で過ごせるようこれからも活動を続けていきます。
みなさまのご支援に心から感謝申し上げます。
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