2023年11月25日
宮城県石巻市の伝承施設「MEET門脇」を通じた次世代への継承
民間伝承施設「MEET門脇」において教育旅行の来訪者を調整すると共に、地域主体で子ども向け防災展示を活用し、災害から命を守る「生きる力」を育んだ世代が増加し、幸せに暮らせる新しい社会の実現に寄与する。
震災直後より語り部等の伝承活動が始まったが、2013年をピークに減少し続け、復興予算による伝承施設の来館者増加との相関は見られない(震災伝承活動報告書参照)。
活動地の石巻市門脇・南浜にも祈念公園、震災遺構が整備されるが、各施設の規模が小さく、3クラス以上の教育旅行受入には周辺施設や市民活動との連携が必須である。
また、地元校における伝承施設を活用した防災教育のためには、交通手段の確保が難しい現状にある。
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・地震による新幹線停止の影響で、修学旅行がキャンセル
・生徒がコロナウイルスに感染し前日にキャンセル
・4月1日 みやぎ津波伝承館の受託業務開始
・4月2日 岐阜大学教育学部社会科 10名
・4月5日 親子連れ(小学6年生)南浜門脇ツアー 2名
・4月19日 みやぎ教育旅行支援センター打ち合わせ、栃木県教育委員会と電話打合せ
・4月21日 川俣町立川俣中学校 84名
・4月26日 石巻小学校よりアドバイザー依頼、石巻中学校のPTA副会長と打合せ
・4月30日 東京大学川人ゼミ 40名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・仙台市内の中学校が日帰り学習の場として利用
・石巻市内の小学校が防災学習の場として利用
・5月1日 青年倫理セミナー 76名
・5月2日 石巻市立大原小学校と打合せ
・5月4日 ご夫婦 南浜・門脇ツアー 2名
・5月9日 みやぎ津波伝承館について県担当者と打合せ
・5月10日 語り部と東北大学生への授業について打合せ
・5月11日 帝京八王子高等学校 18名
・5月12日 仙台市立将監東中学校 96名
・5月13日 日本芸術高等学園とプログラムの打合せ
・5月14日 トヨタモビリティパーツ(株)4名、龍谷大学の先生とプログラムについて打合せ
・5月15日 東北大学 15名
・5月16日 工学院大学附属中学校 12名、立教池袋中学校 40名、参加型維持管理運営協議会杜づくり、伝承部会
・5月19日 仙台市立上杉山中学校 173名、シビックフォース 12名、仙台市立五橋中学校 228名
・5月20日 石巻市立大原小学校 20名
・5月21日 大宗建設 22名
・5月22日 東北大学 14名
・5月25日 愛知県愛西市教育委員会 8名
・5月27日 三越伊勢丹グループ 14名
・5月28日 aichikara活動報告会 パネリスト登壇
・5月29日 天理教栃木教区青年会 7名、NPO法人MAKE HAPPY 28名(内2名小学生)、茨木県大洗町教育委員会と打合せ
・5月30日 みやぎ県東日本大震災津波伝承館 避難訓練
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・石巻市内の小中学校が防災学習の場として利用
・6月3日 東北大学とオンラインMTG
・6月6日 宮城県の震災伝承施策に関する説明会、参加型維持管理運営協議会 伝承部会、東洋大学+語り部とオンライン事前MTG
・6月10日 震災伝承ツアーORI☆姫隊と行く石巻旅 28名
・6月11日 石巻専修大学 地域防災論 10名
・6月14日 参加型維持管理運営協議会 役員会、諏訪清陵高校の下見 先生2名
・6月16日 長野中学校の下見 先生2名
・6月19日 TOMODACHI J&J看護災害研修 21名
・6月20日 岩手県の職員とMTG 2名
・6月23日 JTB仙台支店の担当者とMTG 2名
・6月24日 石巻市立桃生中学校 57名
・6月27日 参加型維持管理運営協議会 オンライン役員会、東北大学 オンライン 8名
・6月28日 石巻市立稲井小学校 30名
・6月29日 参加型維持管理運営協議会 総会
・6月30日 石巻市立稲井小学校 38名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・7月16日~8月28日まで、夏休みの親子づれをターゲットに無料開館
・石巻市内の小中学校が防災学習の場として利用
・7月1日 石巻市立桃生中学校2年生 70名
・7月4日 山梨県立青洲高等学校 29名
・7月5日 自由の森学園とオンライン事前MTG
・7月6日 JTB北海道・東北エリア国内販売基礎研修 21名
・7月8日 看護専門学校とオンライン事前MTG
・7月9日 栃木県教育委員会
・7月10日 夏ボラ事前学習会
・7月20日 参加型維持管理運営協議会 役員会
・7月22日 仙台育英学園高等学校 インターアクト部28名
・7月23日 自由の森学園 担当の先生の下見対応
・7月24日 法政大学大学院生とプログラム事前ミーティング
・7月25日 東北大との授業の最終発表会に参加
・7月30日 平塚市職員と子ども防災についてミーティング
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・7月16日~8月28日まで、夏休みの親子づれをターゲットに無料開館
・日本赤十字社 宮城県支部と12月~2月に開催する「オンライン語り部Live」の先生向け体験会を開催
・8月14日 オンライン公開語り部 27名
・8月17日 日赤オンライン語り部 小学校の先生向け
・8月18日 日赤オンライン語り部 中学校の先生向け、日赤オンライン語り部 高等学校の先生向け
・8月20日 日赤新潟支部 こども未来プロジェクト 10名
・8月22日 早稲田大学 12名
・8月23日 灘中学校・高等学校 20名
・8月24日 東北大学の先生&語り部とミーティング(2回)、東北大学の学生2名と今後についてミーティング、石巻市立和渕小学校の下見対応 3名
・8月25日 石巻市立北上小学校の下見対応 1名、墨田区立桜堤中学校の下見対応 1名
・8月26日 全体計画プロジェクトコアメンバーミーティング
・8月28日 海の見える命の森 MEET門脇を案内 8名
・8月29日 国立音楽大学附属高等学校の下見対応 2名
・8月31日 愛知県愛西市教育委員会の下見対応 2名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・9月1日 龍谷大学 22名、石巻市立桃生小学校4年生 11名
・9月3日 日本福祉大学災害ボランティアセンター 6名、東北大学の学生、語り部さんとミーティング
・9月4日 海の見える命の森 MEET門脇を案内 6名
・9月5日 高知県の高校生来訪の事前ミーティング
・9月6日 聖学院大学の語り部配信でMEET利用、参加型維持管理運営協議会 伝承部会、杜づくり部会
・9月7日 関西大学ゼミ 15名、石巻市立和渕小学校 30名、古川南中学校3年生 145名、名城大学 8名
・9月11日 都留文化大学 10名、海の見える命の森 MEET門脇を案内
・9月12日 敬愛大学地域連携センター 22名、みらい図書館 10名
・9月15日 白石市白石小学校6年生 9名
・9月16日 龍谷大学ゼミ 16名
・9月17日 自由の森学園中高 19名
・9月21日 金城高校の卒論ヒアリング対応
・9月22日 さいたま市立大宮国際中学校 50名
・9月25日 岩手県 震災語り部等ガイドサミット登壇
・9月27日 石巻市立北上小学校3,4年生 15名
・9月28日 石川県立寺井高等学校 37名、長野市立長野中学校 15名
・9月30日 佐渡市立高千小学校 24名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・10月1日 新体制スタート記者取材対応
・10月1日 さいたま大宮国際中等教育学校 56名
・10月3日 石巻市立山下小学校 防災MAPづくり事前授業
・10月4日 石巻市立鹿又小学校 52名
・10月5日 石巻市立大街道小学校 防災MAPづくり事前授業、柏崎市立第三中学校 34名、高知県立大方高等学校 3名、参加型運営協議会「全体計画プロジェクト」視察
・10月10日 Bremen子ども防災街歩きサポート
・10月18日 石巻市立大街道小学校防災 街歩きサポート
・10月20日 葛巻町立葛巻小学校 28名、大洗町教育委員会 オンライン 600名
・10月24日 NPOで高校生の夏ボラ体験2022年 振返り会
・10月26日 国立音楽大学附属高等学校 60名、諏訪清陵高等学校附属中学校 83名
・10月28日 千葉黎明高等学校 164名
・10月29日 高知新聞 いのぐ記者 オンライン 20名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・11月1日 山形市立出羽小学校6年生 65名
・11月3日 参加型運営協議会 「湿原の花路づくり植樹祭」
・11月4日 石巻市立寄磯小学校 8名
・11月6日 石巻市立石巻小学校6年生 講話
・11月7日 参加型運営協議会「全体計画プロジェクト」視察
・11月8日 石巻市立雄勝小学校 7名、石巻市立山下小学校 街歩きサポート
・11月11日 石巻市立石巻小学校 77名、石巻市立鹿妻小学校 防災MAP ミーティング、子どもサポート基金 中間検査
・11月14日 石巻市立北村小学校 防災MAP 事前学習
・11月15日 石巻市立釜小学校 防災MAP事前学習
・11月17日 古殿町立古殿中学校(福島県)43名
・11月18日 福島県立梁川高等学校 17名
・11月22日 石巻市立北村小学校 防災MAP作り
・11月24日 石巻市立釜小学校 防災MAP作り
・11月25日 石巻市立鹿妻小学校 49名
・11月29日、30日 石巻市立釜小学校 防災MAP作り
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・12月1日 日赤 宮城県支部とオンライン語り部MTG
・12月4日 MEET門脇で漫画動画を利用した語り部実施
・12月6日 宮城県多賀城高校1年生 42名
・12月6、8日 宮城県石巻西高校1年生3名受入れ
・12月7日 宮城県、石巻市と復興祈念公園周辺の誘客MTG
・12月10日 東北大学と語り部と3月発表に向けたMTG
・12月12日 富津市全小学生5.6年生オンライン語り部実施
・12月13日 富津市全中学生にオンライン語り部実施
・12月15日 参加型運営協議会全体計画プロジェクト視察
・12月22日 日赤のオンライン語り部について語り部とMTG
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・1月13日 東北6県の教員へオンライン語り部実施 93名、参加型運営協議会 役員会実施
・1月15日 韓国青年訪日団(大学生)132名
・1月16日 石巻市立 釜小学校の下見対応、日赤オンライン語り部LIVE 実施(午前)710名、日赤オンライン語り部LIVE 実施(午後)66名
・1月17日 日赤オンライン語り部LIVE 実施(午前)141名、日赤オンライン語り部LIVE 実施(午後)492名
・1月18日 参加型運営協議会「全体計画プロジェクト」MTG
・1月20日 石巻市立 釜小学校 77名、静岡県立大学公開講座でオンライン実施 115名
・1月24日 東北大学と来年度の授業についてMTG
・1月25日 日赤オンライン語り部LIVE 実施(午前)560名、日赤オンライン語り部LIVE 実施(午後)299名
・1月26日 令和4年度文部科学省 学校安全指導者研修90名
・1月27日 日赤オンライン語り部LIVE 実施 76名、静岡県立大学公開講座でオンライン実施 105名
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・2月2日 日赤オンライン語り部 実施(午前)354名、日赤オンライン語り部 実施(午後)185名、参加型運営協議会「合同部会」「全体計画PJ」MTG
・2月3日 静岡県立大学公開講座でオンライン実施 114名
・2月8日 日赤オンライン語り部 実施(午前)441名、日赤オンライン語り部 実施(午後)282名
・2月11日 参加型運営協議会共催の「来訪者避難訓練」開催
・2月13日 日赤オンライン語り部 実施(午前)266名、日赤オンライン語り部 実施(午後)1,039名
・2月15日 日赤オンライン語り部 実施(午後1)789名
・2月21日 日赤オンライン語り部 実施(午前)100名、日赤オンライン語り部 実施(午後)76名
・2月24日 日赤オンライン語り部 実施(午前)128名
・2月25日「3.11を未来につなぐツアーin 石巻」リハーサル
・2月28日 オンライン語り部に向けて語り部とMTG
<MEET門脇を水曜以外毎日開館>
・市/県内外の小中高校が学習の場として利用
・3月2日 日赤オンライン語り部 実施(午後)15名、日赤オンライン語り部 実施(午後)41名
・3月6日 あすびと福島 40名
・3月7日 東北大学留学生への英語語り部 40名、日赤オンライン語り部 実施(午前)173名、日赤オンライン語り部 実施(午後)215名、法政大学チームオレンジ 39名
・3月11日 3.11のつどい
・3月14日 新潟市五泉市立五泉中学校 44名
・3月13日 オンライン語り部プログラム実施 62名
・3月21日 「3.11を未来につなぐツアーin石巻」実施17名
・3月25日 赤十字タイ・日本青少年オンライン交流会16名
・3月27日 桜美林高等学校 33名
・3月28日 3.11を忘れない実行委員会 9名
・3月28日 東北大学と来年度の授業 事前ミーティング
・3月31日 漫画冊子発売記念おしゃべり会 開催
①(目標)震災学習プログラム参加人数:7,000名、子ども教育旅行・研修
受入人数:5,000名、MEET門脇来館者数:10,000名
➡(結果)
震災学習プログラム参加人数:現地:5,102名、オンライン:10,332名
子ども教育旅行・研修受入人数:現地:3,382名、・オンライン:8,192名
MEET門脇来館者数:8,660名
②(目標)市内学校、NPOなどの協力・利用回数:12件、バス利用回数:7件
➡(結果)
・市内学校利用:14校(大原小、桃生小、桃生中(2回)、稲井小(2回)、和渕小、北上小、石巻小、釜小、寄磯小、雄勝小、鹿又小、鹿妻小)
・NPOなど:2団体(杜の伝言板ゆるる、一般財団法人まちと人と)
・バス利用回数:7件
②(目標)アンケート検証で「実際に家族と災害時の避難について話し合う機会を持った」等の行動変容がみられる回答が5割
➡(結果)
日赤オンライン語り部の昨年度調査分析例(n=1,247)
・バス利用回数:7件
直後)家族に話したい:78.7%
・バス利用回数:7件
3月)家族に話した :64.9%
①MEET門脇来館者数の低迷
●要因
・行政が整備した伝承施設への来訪者の集中傾向(祈念公園の伝承館、大川震災伝承館はいずれも無料であり、有料のMEET門脇が敬遠傾向)
・MEET門脇に隣接する震災遺構門脇小学校は昨年4月に開館。有料だが津波火災を伝える被災地唯一の遺構として、外観の印象も強く多くの来訪者が興味をもち訪れている。
➡・MEET門脇の外観に漫画家・井上きみどり先生の協力により子ども向け施設を示すための親しみやすい看板を追加設置。
・新プログラム「震災遺構 門脇小学校展示ガイド+周辺(学区)のご案内」を作り、MEETにも立ち寄るプログラムを9月から販売開始。
・無料入館の期間を作り(毎月11日、GW、お盆)来訪促進と物販や寄付向上の検討
②来館収入(入館料)、物販収入
➡新オリジナルグッズ「漫画冊子」を3月より販売開始
・オンラインと物販の組み合わせたプログラムの広報
皆様のご支援により東北の子ども達が震災学習の機会を得られていることに感謝申し上げます。
あの震災を子ども目線で伝える展示や案内により、震災の記憶がない世代に命を守る教訓を伝えることができているのは、皆様のお陰です。
子ども達の体験を漫画にした書籍や、オンライン語り部など、全国の皆さまにも触れていただくこともできますので、東北被災地へ関心を寄せていただいていることを通じて、少しでも皆様の防災にお役立ていただければ幸いです。
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