2013年06月27日
母親の就労機会創出による育児支援と地域コミュニケーションの形成事業
子どもを抱える母親の就労を創出することにより、子どもたちの育児・教育資金を捻出し、子どものすこやかな成長に繋げることで、気仙沼市を支える子どもたちが一人でも多く育つことを支援する。 東日本大震災直後より「赤ちゃんのおなかは減らさない」をモットーに物資の必要な母子への個別支援物資配送活動、母親同士のコミュニティ再建を目的とした「おやこサロン」を開催する子育て支援事業、そして雇用支援事業を行い、約400世帯をサポートしている。
【現状】震災以降、支援を必要とする乳幼児を対象にニーズ調査と物資配送を行う中で、これからの育児や生活に不安を感じる姿を目の当たりにしてきた。特に、沿岸被災地では震災から約1年5ヶ月が経過した今も津波被害により働く場所が失われたままで、雇用確保が難しい状況であり、生活に関わる「収入の不安」から「育児の不安」を訴える母親が非常に多いことがわかった。
【課題】育児資金のため母親の働く意欲があっても「働ける場所がない」、または子どもを預ける施設が被災し「子どもを預ける場所がなく働けない」と声が切実であり、被災地での雇用確保は極めて重要な課題である。そこで、母親の就労機会の創出を目的に手作りジャムや縫製小物の商品製造・販売を行い、売上の一部を雇用する母親の収入とする雇用支援事業に取り組むことにした。
【活動の内容】
2012年10月 岩手県一関市千厩地区でのベジタブルジャム【Peace Jam】の製造、宮城県気仙沼市内での縫製小物【Peace Jam maison】の製造を行い、インターネット販売を中心に販売活動。工房建設のための打ち合わせを行った。
2012年11月 熊本県での講演会に参加し、【Peace Jam】3000セットの販売。商品はほぼ完売し多くのお客様に【Peace Jam】を知っていただく良い機会となった。また代表佐藤が「International Microfinance Awards 2012」に選出され、フランスパリでの授賞式に参加した。
2012年12月 工房について建築士との打ち合わせを行った。協力企業であるサニクリーン様より「ピースジャムミニタオル」をサニクリーンファンサイトにて配布していただき、団体PRを行っていただいた。
2013年1月 、2月 工房の図面が完成し、工期の打ち合わせを行った。
2013年3月 JCN主催の「東北応援ビレッジ」に参加。104,300円を売上。
2013年4月 工房の最終確認。着工は8月頃を予定。協力企業である武田薬品工業株式会社様の社内報にて団体紹介をしていただいた。これまでに約1400セットの購入をいただいている。また縫製小物では協力団体であるベビーモスリンプロジェクト様と共同し、「モスリンスクエア」の縫製を担当している。
2011年11月より雇用支援事業として【Peace Jam】と縫製小物【Peace Jam maison】の製造・販売し、2012年7月にはベジタブルジャムに加えてフルーツジャムも販売開始した。縫製小物はシュシュや巾着に加えて、モスリンスクエアの縫製を行っている。少しずつではあるが、雇用の場が母子のコミュニティとなっており、母親同士が能動的に働くことができる空間となってきている。雇用する母親の収入も安定しつつあり、子育てに必要な資金として子どものための資金捻出できるようになってきている。気仙沼市内の遊び場が少なくなった現状の中で、子ども同士も交流ができる空間となっているため、母子ともに安心できる雇用の場となっている。
【寄付者へのメッセージ】
この度、皆様からご寄付いただきました「子供サポート基金」にて弊団体の「雇用支援事業」を採択いただき、誠にありがとうございます。弊団体は震災直後「赤ちゃんのおなかは減らさない」をモットーに個別支援物資配送活動、雇用支援事業、子育て支援事業を行っております。今回、継続して採択いただきました「雇用支援事業」はベジタブルジャムに加えてフルーツジャムも追加し、雇用拡大を行っております。雇用の場が母子のコミュニティスペースとなっており、いきいきとした職場となっております。
「子供サポート基金」にご寄付いただいた皆様のお一人お一人のお気持ちを受け取らせていただき、これからも継続した支援事業に取り組む所存です。最後になりましたが、ご寄付をいただいた皆様へ心より御礼申し上げます。誠にありがとございました。
子どもサポート基金 2012年度第3期 活動レポート一覧 子どもサポート基金 活動レポート一覧 活動レポート トップページ 子どもサポート基金 活動紹介