2013年06月28日
東北6県を対象にしたU14東日本男子バレーボール交流大会、宮城県沿岸地域を対象にしたバレーボール教室
14歳以下の男子チームを対象にバレーボールの大会を開催する。被災地の位置づけを沿岸部だけに限定せず、被害を受けたチームと何らかの形で支えてきた人たちを同じ仲間という枠でとらえ、大会を開催したい。大会に参加できないチームにはバレーボール教室を開催し対応したい。中学生世代を対象とした男子のバレーボール活動を大会開催(1月12日、13日)やバレーボール教室(1月13日、2月24日、3月16日、17日)という形で支援した。
【活動の背景】
大会を開催する会場は何とか確保できたものの、バレーボール教室を開催するための会場確保が困難だった。各地域では公共施設の整備事業に取り組んでいる影響もあり、各種団体とスポーツ施設使用を競合する形になっている。現在我々のスタッフには学校職員が不在のため、学校施設を利用するにも一苦労した。
震災から2年以上が経過し、端から見ればかなり復興したように見受けられる。しかし、阪神・淡路大震災の時のように、2~3年経過してから心のケアが必要とされたように、これからが大切な時期だととらえている。我々にできる支援としてスポーツ活動の中でもバレーボールに特化して取り組んだが、今後は自然体験活動、防災教育にも力を入れながら支援活動に取り組んでいかなければならないと感じた。
【活動の内容】
予め会場を確保していた大会は、予定通り東北6県からチームが集まり、各チーム間の交流と競技力の向上を目指し2日間の大会を無事終えることができた。
1月に大会を実施するのは、天候(積雪、気温等)の問題もあり、課題が多いのだが、体育館内に暖房を入れられたことにより、例年になくけが人を少なくすることができた。少しでもよい環境で試合をさせることができ、運営者としては非常に有り難かった。
別会場ではコーディネーショントレーニング講習会を実施し、バレーボールにつながる運動体験を行った。この運動は本来小学生に体験させたいものだったので、今後は小学生対象のスポーツ教室の中で取り上げていきたいと感じた。
バレーボール教室は前述したように会場確保が困難だったため、指導を希望するチームの練習に出向いて出前講座の形式でバレーボール教室を行った。大会直前のチームや、試合中の指導・助言を求めるチームなど形は様々だったが、我々の指導を必要としてくれるチームや個人がいることに喜びを感じながら指導にあたることができた。
大会運営やバレーボール教室に向けた実行委員会は当初計画したように定期的に会議をもたず、随時練習に集まったときに必要な話題を出しながら話し合いを重ねた。また、記念品の詰め込み作業等は保護者の協力を得ながら行うことができ、手作り感を出しながら取り組むことができた。
このような活動を通じて、支援する側も支援を受ける形になっている側も互いに必要と感じながら活動することができたので、これから先も自助・共助の精神で取り組めるのではないかと感じた。
2日間の試合を通して子どもたちの大いなる成長を感じることができたと、顧問の先生や保護者の方からの声が寄せられた。また、今回の大会で得たことを生かして参加した大会では、好成績を残せたとの報告を受けることができた。さらに、ボールの提供は有り難かった、大変な状況の中でも頑張っている中学生や顧問の先生方、家族を亡くしながらも子どもたちのために頑張っている先生方は素晴らしいという感想が寄せられました。
【寄附者へのメッセージ】
被災した子どもたちによりよい環境を与えるきっかけを作って頂き心から感謝申し上げます。このような支援がなければ、多くの子どもたちが活動に参加できなかったと感じています。スポーツ活動を通して、家庭や教室では見せることができない笑顔を見せたり、仲間を通して友情を深め、信頼関係を深めることができるものです。そのような活動から子どもたち本来の姿を見ることができ、少しの時間しか接しなくても子どもたちの成長を感じることができました。我々は今後も継続してスポーツ活動や自然体験活動を通して支援していきたいと考えておりますし、支援するスタッフを少しずつ増やしながら地道な活動を展開していきたいと考えております。今後ともご支援くださいますようお願い申し上げます。
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