2013年12月12日
被災した東北の高校生を日本一の富士山へ
原発事故・震災で被災した東北の高校生を対象に、日本一の富士山に登ってもらい、山から「勇気」と「元気」を得て前へ進んでいってもらうための活動。
震災から2年以上がたち、生活状況も人それぞれになってきているなか、欠けたピースというのは人それぞれに異なっている。日本一の山に登ることによって、その欠けたピースが思いもよらない形で参加したそれぞれの生徒の心に確かなギフトを残してくれることが昨年催行された第一回目の東北の高校生の富士登山(この時の主催は別組織)から確信となった。これが「自然のチカラ」であり、この登山を通じて得た体験が「生きるチカラ」となって、次なる東北を支える力強い芽になってくれることを目指して今夏も行なった。
福島を中心とした東北の高校生74人が、全員、富士山登頂を果たした。山のエキスパートら大人42人がこれをサポートした。郡山、いわき、新宿から専用バスで1泊2日で行なった。
〇事前説明会 2013年6月29日 場所:福島県立郡山商業高校にて。参加予定高校生とその親、計70名近くが参加。富士登山に際しての装備や持ち物、行程、注意点などについて、スライドや実物を示しながら説明を行なった。
〇登山が初めてという生徒さんも多く、装備(雨具、登山靴、ザック)は希望者に無償で貸し出した。
〇旅行取扱は、日本を代表する登山専門旅行社アルパインツアーサービス株式会社にお願いした。
〇当日の富士登山には医療班(医師1名、看護士1名)が同行。
〇活動時期 2013年7月22日~23日(1泊2日)
〇富士登山(富士宮口ルート往復)
〇行程
7月22日(月)いわきAM6時30分、郡山AM7時30分、新宿AM8時00分に集合し、専用バス3台で移動。15時富士山の麓である水ケ塚公園で開会式。16時15分 富士山五合目から登山開始。16時45分六合目山小屋に到着。20時就寝。
7時23日(火)AM2時起床。AM2時30分出発。富士宮ルートより富士登山。AM9時30分~10時 参加した東北の高校生74人全員が富士山登頂。14時45分五合目に下山。16時30分ヘルシーパーク裾野で入浴と昼食。18時ヘルシーパーク裾野発、郡山着22時50分、いわき着24時10分。
参加した東北の高校生74人(うち73人が震災前の住所 福島県)全員が怪我なく、富士山登頂を果たした。
参加した高校生の感想⇒
「今回得られたものは一生忘れない。そして、ここで得たものを必ずや復興への糧として、どんな困難も乗り越えていきたい。(福島県立磐城桜が丘高校2年)」
「参加者全員が協力しながら登山していたことで、改めて人との交流の大切さを学びました。励まし合って登山している姿などを見て、こういうのは大切だと思いました。(福島県立浪江高校3年)」
「富士山の頂上に着くまで、本当にいろんな方々の助けなどをいただいて、私は富士山に登れて幸せだったなと思いました。まわりにいる大人たちや友達になった仲間の高校生に何度も声をかけられ、無事登ることができました。それはもちろん自分自身が登りましたが、最後まで登れたのは、やはり人の力だと思いました。お世話になりました。(会津若松ザベリオ学園高校1年)」
「富士山の頂上に登ったことは一生忘れない思い出になり、これからの人生の自信につながると思います。何か辛いことがあった時、富士山に登ったことを思いだそうと思います。こんなに素晴らしい体験をさせて下さり、本当にありがとうございました。」(福島県立会津学鳳高校2年)
「ただ思い出をつくりたくて参加した富士登山は私にとってこの夏最高の経験になりました。辛いことの中にも感動があり、一人じゃ乗り越えられないことも友人がいれば乗り越えることができることが改めてわかりました。それと同時に、何事も様々な人の支えがあって成り立っているという事に感謝したいと思いました。(福島県立浪江高校3年)」など。
【感想文や横断幕のひと言メッセージに寄せられた参加高校生からの感謝の言葉】
「今回、多くの企業、財団、個人の皆様のご協力がありましたおかげで実現しました。それに、総隊長である田部井淳子様にも大変お世話になりました。皆様本当にありがとうございました。」(福島県立浪江高校3年)
「登山を成功させることができたのは仲間やスタッフさん、東北を心配してくださっている方々の協力があってこそです。なので、私の心は感謝の気持ちでいっぱいです。」(福島県立田村高校3年)
「このプロジェクトに参加して本当によかったと思います。途中、くじけそうになったこともありましたが、あきらめずに登って本当によかったです。仲間ともよい思い出を作ることができ、本当に楽しかったです。このプロジェクトを立ち上げてくれて本当に感謝しています。富士登山に関わった全ての人々に感謝したいです。これからの人生にこの経験を生かしていけたら良いなと思います。(福島県立浪江高校3年)
「今回この企画のために協力してくださった方々やガイドの方々、義援金を送ってくださった方々に深く感謝しています。本当にありがとうございました。」(福島県立郡山商業高校1年)
「無事、全員が頂上までのぼれてよかったと思う。これもサポートしてくれたたくさんの人々のおかげです。本当にありがとうございました。(福島工業高校1年)
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