子どもサポート基金 子どもサポート基金いわき市教育委員会

2013年12月12日

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「いわき生徒会長サミット」 福島県いわき市の中学生・高校生のための人材育成活動

被災地であるいわき市の子どもたちが、グローバルな視点から夢と希望と志を持ち、ふるさとの末来を担う人材となるための企画力・問題解決力・実践力を身につけ、地域の復興に貢献するため、福島県内・全国の生徒会との交流、長崎市中学生との交流を行う。

基本情報

活動期間
平成25年7月~8月 計13日間
活動地域
長崎県長崎市 福島県福島市
支援人数
61名
活動人数
スタッフ7名、ボランティア11名
連携団体
  • 長崎県長崎市教育委員会
  • 長崎県長崎市被爆継承課
  • SEND to 2050

写真

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活動の背景・内容

活動の背景

東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所事故の影響で、本市の児童生徒及び保護者等を取り巻く生活環境は激変し、心身ともに不安定な状況にある。教育現場では、被災した本市の児童生徒はもとより、本県の相双地区から区域外就学で受け入れている1600人(平成25年10月10日現在)を超える児童生徒たちへのきめ細かな対応が求められているところである。

今後は、多くの被災・避難している児童生徒への教育の充実のみならず、20~30年後のいわき市を担うリーダーの育成を図る必要がある。そのため、学校外における他校生徒会長との交流や、中学生・高校生等の異年齢リーダー等との交流活動、話合い活動を通して、生徒会長としてのリーダーシップの育成を図る。特に、放射線教育、平和教育を先進的に実施している長崎市の生徒会長との平成23年度からの交流を継続することや、県・全国生徒会サミットに参加することで、いわき市の将来像を見すえて、いわき市から世界へはばたく、いわき市を復興させる人材を育成する。

活動の内容

1 福島県生徒会サミットへの参加(平成25年7月30日~31日、福島県伊達市開催)
福島県内の生徒会、特に原発避難区域である学校との交流を通して、福島復興のための活動を共に考え、アクションプランを作成する。
  
○ 福島県内中学校生徒会長(原発避難区域含む)等と熟議を行う。

○ 中学生にできる地域貢献や福島県の特色について話し合い、アクションプランの作成を行う。

2 全国生徒会サミットへの参加(平成25年8月6日~10日、福島県福島市開催)
福島、岩手、宮城の被災地を中心とする全国の生徒会との交流を通して、生徒会活動を活性化すると共に、東北3県の復興のきっかけとする。また、シニア生徒会長サミット会員(高校生)も参加することにより異年齢リーダーとの交流でリーダーシップの育成を図る。

○ 全国の生徒会長らと熟議を行う。
○ 地域の課題の洗い出しと、課題解決のためのアクションプランの作成を行う。

3 広島市平和記念式典、長崎市平和祈念式典への参加(平成25年8月5日~10日)
福島県と同じ放射線による被害を受け、その後、長い年月をかけて復興を果たした広島市、長崎市の現状と平和への思いを理解するとともに、長崎市内の中学生との交流を通して、本市の復興へ向けた意識を高揚させ、リーダーシップの育成を図る。

○ 広島市平和記念式典、長崎市平和祈念式典への参列
○ 青少年ピースフォーラム(長崎市主催)への参加

・平和学習への参加
・長崎原爆資料館の見学

○ 長崎市内の中学生との交流会

・いわきの現状と活動内容の報告

活動の成果

○県・全国生徒会サミット
・他地区、他県の中学校における特色ある生徒会活動を共有することができた。
・自分の住む地区を振り返る機会となり、地区で抱える課題についてそれを解決しようとする糸口を発見できた。
・自分の意見を表現したり、相手の意見を受け入れたりする活動をすることから、コミュニケーション能力が高まった。
・参加者「全国各地の生徒会長と交流を深められ、いろんな人のいいところたくさん見ることができた。」
・参加者「熟議を聞いていた文科省の方にだいぶ指導されて悔しかったが、よくよく考えると自分の未熟さを痛感した。」

○広島・長崎派遣
・両市の平和記念式典に参列したことで、平和や核廃絶への強い思いを実感できたとともに、両市の68年間思いを持ち続ける力、見事に復興している様子に感心し、自分たちのふるさとを思う気持ちが強まった。
・長崎市の中学生との交流会で披露するプレゼンテーションの作成から発表までを行ったことで、表現力や語彙力、会員同士をまとめる調整力、協調性などさまざまな力を伸ばすことができた。
・参加者「福島県は今、震災からの復興に向けて努力しています。それと並行して、震災の記憶というものを、広島や長崎と同じようにしっかりと語り継いでいくことが大切だと思いました。」
・参加者「長崎市の交流をこの場限りにするのではなく、長崎市の中学校の生徒会活動などから学んだことを自分の学校に生かし、さらにサミットとしても活動を互いに協力・継続していきたいと考えています。」

寄付者へのメッセージ

このたびは、いわき生徒会長サミットの活動に多大なるご支援をいただきありがとうございました。本市では、次代を担うリーダー育成を生徒会長サミットとして行っておりますが、その理念の中に「夢と希望と志をもつ」「企画力・問題解決力・実践力を身につける」という言葉があります。これらを身につけるために必要なことは本物を見る、本物を体験する、実際に相手と交流することです。今回ご支援をいただいたことで行えた活動は、まさしく本物であり、子どもたちの大きな成長、復興に向けた強い心、使命感の育成につなげることができました。「子どもサポート基金」の皆様に心より感謝申し上げます。

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