子どもサポート基金 子どもサポート基金東日本大震災県外避難者西日本連絡会 まるっと西日本

2013年12月13日

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関西における被災者と支援者をつなぎ、双方のための情報発信事業

1)避難先、避難元をとわず支援団体、専門家、自治体、社会福祉協議会と連携や、   連絡を密にとり、変化する避難者の状況を把握調査し、伝える 2)関西の支援情報のデーターベースの作成および運営   http://maruttonishi.blog.fc2.com/ 3)関西の各団体や地元の情報などを掲載した支援情報のメールニュースを毎週配信し   避難者への支援情報をダイレクトに迅速に伝える 4)兵庫県と大阪府の支援団体等連絡協議会への会議参加 5)対面・電話での避難者の相談に応じる   相談に応じた後は、地元社会福祉協議会や、民政委員、弁護士、臨床心理士などの専門家   へつなぐ。

基本情報

活動期間
2013年4月~9月
活動地域
大阪 兵庫 奈良 京都
支援人数
大阪府下に900世帯、兵庫に400世帯 関西圏のメールニュースの読者700世帯
活動人数
スタッフ5名、ボランティア5名
連携団体
  • 大阪府下避難者支援団体等連絡協議会(ほっとねっと大阪)
  • 避難サポートひょうご 京都府危機管理室(支援会議プラットホーム)
  • 大阪市社会福祉協議会、大阪弁護士会、兵庫県社会福祉協議会、NHK大阪「関西ラジオワイド」ほか

写真

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活動の背景・内容

活動の背景

私たちが目指したのは、関西へたどり着いた被災者への「情報情報支援と相談支援」です。

【2011年〜2012年 関西の状況】

関西広域連合が2011年の3月に多数の震災による避難の受け入れを表明し、東北から大勢の避難者が関西へたどり着きました。津波・原発事故・地震と理由はさまざまでした。

東日本大震災から避難した人と支えたい。県外避難者が多くたどり着くことを、阪神淡路大震災の経験からよく理解していた関西では、お茶会などの交流会のほか、専門家による相談などさまざまな支援のプログラムをくみ、行政は受け入れの為に住宅を提供しようとしました。2011年からそれはスタートしましたが、大きな壁がありました。個人情報は開示できないので、支援者や支援団体は、県外避難者を発掘することができませんでした

また、避難者自身も、今、同郷の人間はこの関西はどこでどうして暮らしているのか?遠く東北から離れた関西でどうしているのか?自分と同じようにつらいのか。頑張っているのか。めぐりあうことすらできませんでした。そして支援団体や自治体、社会福祉協議会などは、支援したいが、避難者を見つける事ができず、支援イベントには人が来ないという状況に陥っていました。そして、関西の自治体や、支援団体も支援を受ける人もお互いにその活動や避難者の実態を知らない事がほとんどでした。私たちが2011年11月に発足した後、私たちはメールニュースを通じて避難者を発掘しようとしました。メールニュースは携帯・パソコンへ毎週配信します。関西の自治体の状況、支援をしたい団体の情報、地元の東北の情報など、支援がいつどこでどんな風に行なわれているのかなど、メールニュースへ登録してもらい無料で情報を届けます。

私たちはまず、「あやしい団体」ではないことを証明するためにも、私たちの会そのものの広報のためにもチラシを持って多くの会へ参加し、そして地元の社会福祉協議会、専門家集団、NPO法人などへ挨拶にまわり、顔の見える関係へと足を運びました。編集部はさまざまなニュースが、政治的、宗教的な意図が含まれていないか、避難者をトラブルに巻き込まないかなどを精査するためにも掲載する情報が「支援」の情報なのかをとりわけ注意し、大切に取り扱いました。

 

私たちは「情報」で支援することに特化した活動を2011年11月からスターし、支援をしたい関西の支援団体と、専門家、社会福祉協議会、大学、様々な個人のボランティア団体、地元の人たちと、避難者をつなぎました。2011年末から読者(避難者)とつながろうとチラシを配布し、大阪弁護士会などの専門家が相談支援を行なうなかで、それぞれのNPOが活動の中でチラシを配布してくださりました。そうして登録者はどんどん増えていき2013年には約700世帯とのつながりになりました。そして今も少しずつ増加しつづけています。また、支援の対象者の事を知りたいと、マスコミ、専門家、支援団体などもニュースの登録してくださいました。

 

避難者は避難もとや家庭環境、状況も違い、様々なケースの避難の形態がありました。何に魅力を感じるのかは人それぞれです。避難者へ支援は「お茶会」「交流会」だけではなく、自治体や、避難先、避難もとの情報、支援団体が差し出す支援も様々です。それぞれの情報などのなかから一番自分に必要な「支援情報」を受け取ることで生活を再建して欲しいと思いました。なかなか届かない東北の自治体や新聞からの情報も定期的にネットで検索して定期的に自治体の情報も吸い取ります。多くの東日本の自治体と関西の自治体の支援情報も掲載することにしました。

 

【2013年の私たちの活動と関西の環境】

関西は東北から遠すぎて、あちらの地元の情報が新聞に掲載されることがないなど、多くの人が情報難民でした。そして関西ならではの被災地から遠過ぎて「東日本大震災」についての無関心、風化がすすむスピードも早く、支援団体や市民の関心の薄れるのも早いのが特徴です。

 

しかし、遠く離れて東北から関西へやってきた多くの避難者の覚悟の裏には、関西には仕事があるだろうと言う決心が秘められている事が多いことが相談支援の中でわかってきました。これは東日本の支援団体や自助団体などと情報交換では大きな差です。

ほとんどの避難者、特に、岩手、宮城からの避難者よりも福島県からの避難者が多く、子どもを連れた家庭や夫を残しての母子避難者がいましたが、仕事を関西で探しながら生活を再建していこうとする人がほとんどでした。私たちが情報を送るその間、ほとんどの避難者が仕事を探し、そして仕事につきました。これが2013年の状況でした。私たちの支援情報も「住宅・就労」について多くの情報を集めようと、自治体や委託を受けている就労支援事業を行う企業などを訪問・取材し、掲載してきました。就労をした避難者のインタビューや生活再建の道のりなどのインタビューも掲載し、多くの避難者の励みになるような記事を掲載するよう心がけました。毎月発行する紙版「支援情報紙」はそれらのメールニュース版「支援情報」で、実施する支援に余裕があるものを掲載し、支援団体、自治体、支援団体連絡協議会などを通じて、大阪で900世帯、兵庫で400世帯に配布いたしました。ありがたいことに、関西の支援情報は熱心な支援団体が多く、支援情報(支援イベントや、支援事業)は2013年も継続され途切れる事はありませんでした。

活動の内容

●毎週、メールニュースを発行

1) 読者の獲得は、様々な支援団体の行う「交流会」で私たちのチラシを配布してもらいました。

2) 空メールを送って登録してもらい、毎週「支援情報メールニュース」を受け取ってもらいます。

3) 毎週、避難者と、支援者にパソコン、携帯を通じて、支援情報が送ります。

4) 大阪府では900世帯の登録避難者にほっとネット大阪の定期便を通じて「まるっと西日本支援情報」
  の紙版を配布。兵庫県では400世帯に配布

 

●メールニュースの作る活動と紙版「支援情報」の作成
毎週、支援情報を集めるために、ネットで検索をかけ、有力な新聞や、支援の情報を集めます。

インタビューを行うために取材にいきます。メールニュースで集めた情報はボランティアの協力を経て編集し、WEB上で、データーベース化して掲載します。編集されたものは見やすく、わかりやすく掲載されます。

http://maruttonishi.blog.fc2.com/
1)スタッフで支援情報を編集します。

2)   メールニュースが完成します

3)   WEBサイトでデーターベースになります。

4)   Twitterでも情報が同時に配信されます。

5)   その後、メールニュースをもとに紙版の制作に入ります。私たちは紙面の制作は委託を行なわず、スピーディに配布されるまでの時間を短縮するためにスタッフで制作しました。

6)   印刷後、自治体を通じて復興庁の避難登録をされている避難者に配布されます。

 

●活動スケジュール

【毎週】支援情報を毎週集める〜随時編集する〜WEBサイトでデーターベース化して配布〜Twitterへ同時に配布〜週刊・メールニュースとして同時に避難者へ一斉に配布

【下旬】紙版の制作〜翌月までに印刷を終える

【月初め】自治体と支援団体、支援団体連絡協議会へ郵送

 

●避難してきた方の相談にのる

避難してきた人の迷いや、悩みを聞くために電話での相談にのりました。

時々、彼らが訪問してくることもあり、ニュースの作成とともに、傾聴ボランティアを行いました。

重症だと思われる心身的なダメージや、ひきこもりの傾向がある人については地元の社会福祉協議会、臨床心理士会、スクールカウンセラー、大阪弁護士会、兵庫弁護士会などへつなぎました。主な私たちが出来る支援は、その方のお住まいから近い避難者交流会などを案内し、そこへ同伴することや、それを実施している会の主催者にお願いすることでした。寂しいと思っている方とは定期的にお茶を飲む時間を作りました。

私たちが解決することはできず、つなぐ。という事を続けていきました。

活動の成果

●毎週、メールニュースを発行

1)   読者の獲得は、様々な支援団体の行う「交流会」で私たちのチラシを配布してもらいました。
2)   空メールを送って登録してもらい、毎週「支援情報メールニュース」を受け取ってもらいます。
3)   毎週、避難者と、支援者にパソコン、携帯を通じて、支援情報が送ります。
4)   大阪府では900世帯の登録避難者にほっとネット大阪の定期便を通じて「まるっと西日本支援情報」の紙版を配布。兵庫県では400世帯に配布
 

●メールニュースの作る活動と紙版「支援情報」の作成
毎週、支援情報を集めるために、ネットで検索をかけ、有力な新聞や、支援の情報を集めます。

インタビューを行うために取材にいきます。メールニュースで集めた情報はボランティアの協力を経て編集し、WEB上で、データーベース化して掲載します。編集されたものは見やすく、わかりやすく掲載されます。

http://maruttonishi.blog.fc2.com/
1)スタッフで支援情報を編集します。
2)   メールニュースが完成します
3)   WEBサイトでデーターベースになります。
4)   Twitterでも情報が同時に配信されます。
5)   その後、メールニュースをもとに紙版の制作に入ります。私たちは紙面の制作は委託を行なわず、スピーディに配布されるまでの時間を短縮するためにスタッフで制作しました。
6)   印刷後、自治体を通じて復興庁の避難登録をされている避難者に配布されます。

●活動スケジュール

【毎週】支援情報を毎週集める〜随時編集する〜WEBサイトでデーターベース化して配布〜Twitterへ同時に配布〜週刊・メールニュースとして同時に避難者へ一斉に配布

【下旬】紙版の制作〜翌月までに印刷を終える

【月初め】自治体と支援団体、支援団体連絡協議会へ郵送

 

●避難してきた方の相談にのる

避難してきた人の迷いや、悩みを聞くために電話での相談にのりました。

時々、彼らが訪問してくることもあり、ニュースの作成とともに、傾聴ボランティアを行いました。

重症だと思われる心身的なダメージや、ひきこもりの傾向がある人については地元の社会福祉協議会、臨床心理士会、スクールカウンセラー、大阪弁護士会、兵庫弁護士会などへつなぎました。主な私たちが出来る支援は、その方のお住まいから近い避難者交流会などを案内し、そこへ同伴することや、それを実施している会の主催者にお願いすることでした。寂しいと思っている方とは定期的にお茶を飲む時間を作りました。

私たちが解決することはできず、つなぐ。という事を続けていきました。

寄付者へのメッセージ

皆さんの支援、寄付によって、私たちの活動は大きく成長しました。本当にありがとうございました!

まず、構成メンバーは誰もがボランティアが初心者だった事。そしてその活動ノウハウを阪神淡路大震災のNPO達からレクチャーを受けながら、大学の先生、大阪ボランティア協会等からのアドバイスにより何とか運営してきたわけですが、資金についてはどうしたらいいかがわかりませんでした。いただいた寄付は少しずつ無駄がないように使いました。そして私たちは被災者・避難者でゼロからこの活動をスタートさせました。知恵を出し合い、どうすれば関西の避難者に私たちが収集した「支援の情報」を個人情報保護法で発掘できない避難者に対して伝えていけるのかを考えました。

それぞれの団体に会いに行き、支援活動と一緒に私たちがチラシをばらまいていいかなどを相談しました。

それによって多くの避難者の登録があり、そしていつも情報を収集し、東日本から離れた関西での避難生活に支援情報が届いて欲しい。受け取った情報から生活再建に役立つものを得て生活を再建して欲しいと望みました。情報を集め配布するという作業は時間がかかり、収集して配布するまでも作業が延々と続きます。私たちは避難したものの自分たちも生活を再建しなくてはならず、同時に進行することの難しさを感じていました。そんなときに出会ったのがこの復興支援財団の助成でした。たくさんの応募があったことと思いますし、私たちが頂けた事が奇跡だと思っています。奈良、兵庫、京都、大阪と広範囲にわたって、行政とも手をとりあいながら、活動を広げて避難者に「支援情報」を届けてくることができました。私たちのスタッフ自身が避難者でもあり、私たちも仕事や学校、病院へ通いながら、また育児をしながらの活動であり、同時にボランティア活動に取り組む事の難しさを感じていました。取材にも時間や交通費がかかり、この活動自身の継続は難しいと2012年は諦めつつありました。仕事から帰って来て、夜な夜な編集するという過酷な状況から脱出することができました。平日の日中に活動に取り組む事ができたことは、他団体や自治体とのつながり、各県で行なわれている会議などにも参加することができ、それらに参加したときに仕事を休む事もありましたがその際に休んだ仕事の代わりに日当が避難者スタッフに与えることができたこと。これについては、避難生活を送りながらの活動ができたということで心から感謝したいと思います。心からみなさんに感謝するとともに、この活動を続けさせてくださった東日本大震災復興支援財団のサポート、寄付して下さった皆さまに心から御礼申し上げます。本当にみなさん、ありがとうございました。

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