2013年12月13日
原発事故による放射能の影響により外遊びできない福島の子ども達の外遊び支援事業
普段外遊びを制限されている福島の子ども達に外遊びができる場所の提供と自然と触れ合う機会を設けることにより、自然の中で豊かに遊び活動する案内人としての役割を果たす。それによって、子ども達の健全な情動を育成する。
福島県福島市の主な居住地域の年間外部被曝放射線量は政府目標の1ミリシーベルトを超えるところが多く、子どもたちは無用な被曝をさせられ続けており、外で安心して遊べる場所が非常に少ない。自然体験活動から得られる子どもたちの健全な情動の育成を図り、「生きる力」を育むためにも自然体験は必要である。
1.すくすくたけの子(未就園児親子サークル)
毎月2回、主に未就園児の親子に毎回1~3組程度参加してもらい、米沢市の当園で自然体験活動を行った。12回実施、参加者のべ36名。
2.たけの子自然教室(野外体験教室/園外保育支援)
不定期に、他園の園児、またはママさんサークル等の要望がある時に米沢市の当園で自然体験活動を行った。4月~9月の期間中12回実施、参加者のべ129名
3.たけの子自然学校(野外体験教室)
毎月1回、18歳以下の親子を対象に米沢市の主に当園で自然体験活動を行った。6回実施、参加者のべ149名。
※他にたけの子夏キャンプを8月に2泊3日で2回実施。参加者のべ36名。
4.あおぞら館で週末保養
主に家族・グループを対象に、青空保育たけの子のサテライト保育先「あおぞら館」に安価に宿泊してもらう。35回実施、宿泊者のべ82名
各活動、特にたけの子自然学校に定期的に参加する人が増え、回を追うごとに参加人数が増えている。
4月から、子どもの問題は大人の影響であるという観点から、自然体験活動だけでなく、大人向けの文化活動やリラックスできる活動を組み合わせてきた。それが参加者にとても好評であった。
特にキャンプはたけの子の普段の保育の延長線上の活動なのだが、自分たちで作って食べて遊ぶという人として当たり前の営みが参加者には新鮮だったらしく、「また来年も参加したい」「違うキャンプもあったけど、こっちにきてよかった」という声を聞くことができた。参加者の多くが、「こどもたちのイキイキ遊ぶ姿を見ることができた」とアンケートに答えている。
また、たけの子自然教室では、福島市では園庭の除染は進んでいても、震災から2年以上たっても自由にお散歩ができないことから、子ども達が初めて手をつないでお散歩できたことを担当保育士の方が本当に喜んでいた。
個人・企業の貴重なお金を東日本復興のために寄付していただき、心より御礼申し上げます。
政府は福島の原発は完全にコントロールできており、終息に向かっていると明言してはばかりませんが、果たしてそうなのでしょうか。政府、東電に対する憤りは正直心にありますが、わたしもひとりの大人としての責任を深く感じております。福島の、日本の未来を担う子ども達のためにこれからもお力をお貸しいただければと思います。それには、ただ受け身になって支援を受けているだけではだめだと思っております。自分で考え、自分で発言し、自分で行動する未来の大人を育成するために、屋外での自然体験は欠かせません。今まで、そのことの重要さをあまり考えずに来てしまった日本の教育ですが、今こそ、新たに生まれ変わるチャンスであると思っています。一度壊れたものは二度ともとには戻りません。復興とは前と同じものに返ることではなく、壊れたところから新たに創りなおすことであろうと思います。そして、それこそが遊びの原点であると思います。今後とも息の長いご支援をよろしくお願いいたします。
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