子どもサポート基金 子どもサポート基金特定非営利活動法人アスイク

2015年07月28日

卸町5丁目仮設お別れ会.jpg

仮設住宅等で暮らす子どものための居場所づくり、学習サポート活動

仙台市の仮設住宅で生活している子どもたちのために、居場所づくりも兼ねた学習サポートを実施する。また、仙台市外についても、地域のNPO、住民に対して、当団体からのモデル・ノウハウ移転を行なうことにより、より多くの子どもたちに「まなび」と「つながり」をうみ出す「まなび場」を提供する。

基本情報

活動期間
2014年4月~2015年3月
活動地域
宮城県仙台市
支援人数
89名
活動人数
スタッフ8名、ボランティア29名(のべ714名)
連携団体
  • 仙台市健康福祉局健康福祉部社会課保護係
  • 一般社団法人パーソナルサポートセンター
  • みやぎ生活協同組合 くらしの安心サポート部

写真

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    ボランティア研修会
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    扇町1丁目仮設での活動風景
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    扇町1丁目解散式

活動の背景・内容

活動の背景

仙台市は被災地の中でも見過ごされがちであるが、未だ仮設住宅に2,317人、みなし仮設に17,507人の被災者が生活している。仮設住宅に残っている家庭は、元から問題を抱えていた場合も多く、早期の自立が困難である。また、みなし仮設においても、4分の1程度は失業等を理由にした移住世帯であり、社会的な孤立や経済的な問題を抱えている場合が少なくない。
このような生活環境が長引くことによって、保護者のストレスも慢性的に高く、精神的な病気を発症するケースも後を絶たない。子どもに対して適切なコミュニケーションがとれず、中には虐待に陥るケースも見られる。
その結果、子どもも将来に対して投げやりになったり、学習意欲、学力がさらに低下することによって、子どもの未来に深刻な影響を及ぼすことが危惧される。
そのため、学習サポートの場を通して、子どもと地域の大人が関係を築くことによって、基礎学力を担保すると同時に、子どもたちの前向きな意欲を引き出す活動を継続する必要がある。

活動の内容

■仮設住宅での学習サポート (受益者数:46名)
仙台市の仮設住宅で生活している子どもたち(小学生〜高校生)に対して、関係性づくりを大切にした学習サポートを実施した。
<仮設住宅内の集会室>
JR南小泉アパート(宮城県仙台市若林区)月曜日 18:30〜20:00
仙台港背後地6号公園(宮城県仙台市宮城野区)火曜日 19:00〜20:00
鶴巻1丁目東公園(宮城県仙台市宮城野区)水曜日 19:00〜20:00
扇町1丁目公園(宮城県仙台市宮城野区)水曜日 19:00〜20:00
荒井小学校用地(宮城県仙台市若林区)木曜日 19:00〜20:00
卸町5丁目公園(宮城県仙台市若林区)金曜日 19:00〜20:00
 
-ボランティアの質を高めるために、年2回のコミュニケーション等のトレーニングを行なった。
-チーム間でのノウハウ・価値観の共有を図るために、毎月チームリーダーを中心としたダイアログを開催した。
-子どもたちや保護者との交流を図るために、定期的に学習以外のイベントを(誕生会、クリスマスパーティ等)を実施した。
-子どもたちの視野を広げるために、キャリア教育のプログラムを実施した(年6回)。
 
 
■NPO・地域住民へのモデル・ノウハウ移転事業 (受益者数:約43名)
岩手県、宮城県、福島県の被災地で活動しているNPOや地域住民に対して、当団体が構築したeラーニングを先進的に活用した学習支援モデルの移転、及び組織運営全般へのサポートを行なった。
 
申請時点で7団体がモデル移転先として決定しており、それぞれの運営課題(利用者の集客、学習支援の運営、行政との関係構築等)に応じた個別のサポートを行なった。
また、上記とは別に、新規で3団体を発掘した。
 
団体一覧.png

活動の成果

■仮設住宅での学習サポート

活動成果.png

寄付者へのメッセージ

当団体の活動を支えていただき、ありがとうございました。震災から4年を迎えましたが、最近になって体を壊したり、不登校気味になる子どもが目立ち始めています。その多くは、背景に家庭の経済的な問題や、保護者との関係などの問題が潜んでいます。一朝一夕には改善しないこれらの問題に、長く関わっていかなければならないのがこれからの被災地の現状です。これからも、可能な限り、東日本大震災復興支援財団を通して、被災地で長期的に活動を続ける団体を支えていただければ幸いです。

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