2015年07月10日
宮城県石巻市渡波地区における乳幼児と保護者のための一時保育事業
保育サービス機能が不足している石巻市沿岸部において、一時保育を行うことで、子どもと保護者の育児環境の改善と就労に向けた支援を行い、子どもたちと保護者、また地域全体の、生活の再建・再構築を支援し、行政との連携の中で被災地復興のモデルケースとなることを目的とする。
石巻市沿岸部では、短期雇用・パートタイマー・自営業の再建などの就労状況での公立保育所への入所が厳しい現状であり、私立認可園も設立されようとしているが一時保育の受け入れがないなど、十分に保育機能があるとは言えない状況が続いている。当該地区は「新渡波地区」として復興計画の中でも重点的な地域として約300戸の復興住宅の建設が予定されており、この地区で保育事業を続けていくことは、当該地域での生活再建を考える上で、大きく寄与するものと考える。当事業は、これまで培った信頼関係と専門性において高い評価を受けており、近隣の認可保育施設や新規雇用を目指す再建企業と連携・役割分担をしながら、安心できる実績のある乳幼児の受け入れ先として機能していきたいと考えて事業を遂行した。
1、一時保育 兼 事務所の運営
<場所>石巻市新成2丁目1番地7サンプレス新成105号
<日時>月~土 8:30~17:00
<内容>就学前の子どもを対象とした保育・育児相談
(宮城県には、認可外保育施設として登録)
<定員>10名/1日
<対象> 4か月~就学前
<保育料>500円/h ~また月極め保育を行う。
(曜日や時間帯によっては加配)
<スタッフ>主任 高橋和美 保育補助 武山恵美、淀香、伊藤由香、葛西由子
2、他団体との連携
<各月> 地域の企業への訪問(渡波郵便局、農協、ミニストップ、消防署、JR)
<4~6月>子育て支援団体のイベントでの託児コーナー受託
(MANA‘Sママサポートさん、ベビースマイルさん)
<12月>地域の子育て課題を巡るミーティングなどへ参加(石巻社会福祉協議会主催)
<3月>石巻ひがし保育園さんへ研修参加、キャンナス石巻さんを講師に研修
今年度は、石巻ひがし保育園さんも新設されたことから利用数が減ると想定していたが、むしろ増加傾向にあった。新しく生まれた子どもも増えており、河北新報に掲載されたり口コミなどの効果もあり、一時保育利用も増加した。就労希望の親御さんも増えており、それぞれの家庭の生活再建または、新たな生活の始まりに貢献している。
今年度も、当該地区にとって大切なインフラとなりつつある当事業を運営することができました。長期にわたるご支援を頂戴し、本当にありがとうございます。震災を知らない子どもたちも増えました。この子どもたちがこの地域でのびのびと豊かに育って行けることこそ、未来の希望そのものです。今後とも、物心ともども引き続きのご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
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