2015年07月14日
写真教室、写真コンテスト・写真展を通じた子ども達による地域情報の発信支援活動
南相馬の子ども達が抱える精神的なケアと表現力向上を目的として、写真教室を実施。カメラの基礎知識から応用技術を学ぶ。写真教室後「相双地域のいま」をテーマとした写真コンテスト・写真展を開催。県内外で実施する展示会にて子ども達自身による情報発信の機会を設け、地域の情報を発信する。
震災から4年を迎えた今、震災の混乱期からは落ち着きを取戻しつつありますが、相双地域では未だ原発事故と放射線の影響は払拭されず、比較的線量が低い場所を除き、制限された生活環境が続いています。避難生活を続ける人々も新しい生活基盤を構築しつつあり、時間と共にこの地域への思い、残された問題が風化しつつあるようにも感じています。また、震災から時間が経過していく過程で発生しているさまざまな問題があります。
当事者である被災地の現場で生活をしている人たちの様子が伝わり難い状態にあり、周りに気を使って自分の気持ちを出さないようにしている子ども達もいます。
写真というツールを使って自発性の発揮を促し、思いを伝える力を伸ばしていきたいと考えています。
・写真教室
現役のプロカメラマンや地元出身の方が講師として参加し、スマホから一眼レフまで共通する、基本的なカメラの基礎講座を学び、実際に撮影し、教室の最後には発表会を行いました。
・写真コンテスト・表彰式
写真コンテストの募集を開始し、コンテスト期間中に企業、アスリートに写真コンテスト表彰式への応援メッセージを依頼、選考委員会にて受賞作品の選定会を行いました。
H26年12月7日に南相馬市で登録有形文化財に登録されている大正12年に開館した「朝日座」で表彰式を実施、同日~14日に南相馬市内のショッピングセンター内で写真展を行いました。
・神戸展
現地企業のご協力を得て、阪神淡路大震災20周年事業の中で写真展を開催させていただきました。
H27年1月10日~1月18日までの展示期間中は、他の作品や会場全体を通じて、緊迫感のある空間の中で写真展を通じて現地には親子連れの方々にご来場いただきました。
写真コンテスト応募者の地元高校生も現地まで足を運び、神戸展開催中に行われた同世代の若者同士が防災について学ぶワークショップに参加しました。
現地の大学生が東日本大震災の後に取り組んでいる活動についての話や、同世代の生徒の取り組みなど参加した生徒達も刺激を受けている様子が伺えました。
地域住民の視点からみた地域の様子を伝えるための写真コンテスト、表彰式、写真展を実施しました。
南相馬から「相双のいま」へと募集エリアを拡大し、応募者数82名、応募点数は273点の作品が集まりました。地域で生活を続けている人々がみる震災から4年目の「いま」、南相馬展、神戸展ともに多くの方にご来場いただき、写真に込められた思いを共有することができたと思います。芳名帳、感想ノートにも沢山のメッセージをいただきました。
南相馬の高校生と神戸の高校生、大学生との交流会では、阪神淡路大震災を直接体験していない生徒と東日本大震災を経験した対話から、これからの防災に向けた若者達の意識づくりが大切だという声も聞かれました。
今後も子ども達同士が震災についての思いを語り合えるような機会、これからの生活、復興と防災について、自分達の立場でできることは何かを考えながら、良き交流を通じて共に歩んでいけるような、そんな場を継続して実施していきたいです。
この度は皆様のあたたかなお気持ちのおかげで活動に取り組ませていただき、誠にありがとうございました。今後も子ども達が写真を通じてこれからの地域の「未来」に向かって、世代を超えて思いを語り合えるような場を設けていけるよう活動を継続していきます。
今後共、東北の子ども達への応援をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
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