2016年08月12日
帰還困難区域等への一時立入時の障害児預かり・レスパイトの継続と宿泊を伴う療育訓練継続のためにスプリンクラーを設置しよう。
消防法の改正によりスプリンクラーの設置基準が見直され、当施設も義務設置となった。従来から宿泊を伴う訓練を行っていたことに加えて、被災後は原発事故区域への一時立入時の障害児のレスパイトも行っている。スプリンクラーを設置し、それらの預かりを今後も継続し、障害児と家族を支援したい。
・震災前は南相馬鹿島区にて支援を行っていた。120名の利用者の殆どが広野町から南相馬市に住んでいた。週一回〜三回程度の生活訓練を含むトータル支援を行っていた。震災後、一時期は99%が全国に避難した。避難解除の地区もあるが、今も90%は避難中である。当施設は原発から30kmと100mの所にあったため、引っ越しや施設に対する一切の賠償はなかった。名取市にて再開。
・障害児のトータル支援を行っている相談機関は全国的にも不足している。加えて当施設は知的障害を伴わない発達障害児の療育にも特化している。スプリンクラーがあれば、今後も宿泊を含めたトータル支援を続けていける。
・一時立入時に安心して子どもを預けられる場が確保しにくい。「故郷に立入りたい時にいつでも立入れる」ことは、新しい生活の中の心の故郷にもなる。
・困ったときのSOS先として、同じ被災者として、ずっと安心して相談できる場であることができる。
1. スプリンクラーの設置そのものに関して
4月 予算等の見直し、資金の再確認、業者決定
5月 理事会・総会での決定、借入の手配
6月 作業中の安全確保計画、打ち合わせ、発注
7月 工事開始、完了
8月 消防確認、使用開始
2. 活動内容
日中の療育・訓練。宿泊を伴う療育訓練、一時立入時のレスパイト他
3. 受援者
MMサポートセンター児、S・空間児(計180名)及び各保護者
高3男児「スプリンクラー、つきましたね。火事になっても消えますね。」
小6双児の母「消防法はずっと何か言われるので、つけられて良かったですね。」
小4、中2の母「いくら火を使わなくても火事になってしまうことはありますものね。とにかくこれで命は安心ですね。うちの子は発作があるから余計にね。」
高1男児「先生、ずっと泊まりに来てもいいんですね。これで友達ともここで会えますね。」
原発の真下から避難しました。子どもたち(避難時8才男、3才女)二人ともアスペルガーです。福島県内に避難の後、転々として、今は関東に落ち着きました。どこに行っても高機能児への支援先がうまく見つからず、度々MMに相談し、長期の休みには宿泊訓練、主人と私が元の家に行くときには預かりをしてもらっていました。「スプリンクラーがないと泊まれない!!と消防署から言われた」と聞いた時にはこれからどうしたらいいのかと思いました。スプリンクラーが設置できたので、これからも安心して泊まれると聞いてホッとしました。助けて頂き本当にありがとうございました。
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