2016年06月16日
東日本大震災による福島第1原発の事故で長期避難をしている富岡町の子どもたちが故郷を離れた友達や仲間と再会し絆を繋いでいくことを支援する活動
震災の影響で長期避難している子供達が、定期的に同級生や友達と再会し、ふれあい交流できる場所と機会を提供しました。富岡町の現在の復興状況を子ども達に分かり易く説明し、力強く生きる力やたくましい生活力、希望のある未来を創造するために必要な健全な心身の発達を促すための支援を行いました。
私達の町は、東日本大震災から5年が経過してもなお福島第1原発の事故によって全町民が長期避難を強いられています。このような状況の中で、未だ新しい生活環境に慣れず新しい友達もできずにいる、取り残された子供達がいます。あの日突然、故郷を奪われ、家を奪われ、仲間や友達との楽しい時間を奪われて、子供達の精神状態はまだまだ不安定な状態が続いています。離れ離れになった子供達の絆を取り戻すとともにそれを維持し、子供達の心の傷を癒し、希望の持てる子供達の未来を育てていくことこそが、富岡町の復興を次世代に繋いでいくための大きな課題です。
「ミニ再会の集い」として、小学生対象の事業を4回とも実施しました。
●平成27年8月18日(火)~19日(水)
海辺の野外活動体験inいわき海浜自然の家(小学生) 参加者41名、実施。
富岡町の小学生全員に対し募集チラシを郵送し、参加者を募りました。その結果、小学1年生から6年生まで41名(保護者含む)の参加申し込みがあり、一泊二日で海浜フレンドパークや野外炊飯(ポーク焼きそば等)、ナイトハイキング、花火遊びや磯遊び等を楽しく実施することができました。
●平成27年9月26日(土)
物づくり体験in那須りんどう湖ファミリー牧場(小学生) 参加者15名、実施。
富岡町の小学生全員に対し募集チラシを郵送し、参加者を募りました。ふれあい牧場では小動物への餌やりを体験し、乳牛の乳しぼりも体験しました。また、陶器(コーヒーカップ)に各々絵付けをし「マイカップ作り」を体験しました。子供達の交流だけではなく母親同士も楽しく交流しコミュニティの再形成を図ることができました。
●平成27年12月25日(金)
スケート体験in磐梯熱海アイスアリーナ(小学生) 参加者35名、実施。
郡山スケート協会の講師の指導を受けて、スケートの基本を学び技術の向上を図りました。また、実施日がクリスマスでしたので、ミニクリスマス会を実施したところ、子供達は大喜びで、参加者同士楽しく交流を深めることができました。
●平成28年1月30日(土)~31日(日)
スキー体験in磐梯青少年交流の家(小学生) 参加者48名、実施。
猪苗代スキー学校や総合型地域スポーツクラブカメリーナスポーツクラブの協力を得て、一泊二日でスキー体験を実施しました。初めは滑ることができなかった子供も二日目にはすいすいと滑れるようになり、何度もリフトに乗って上からの滑走を体験し、大変楽しく技術の向上を図ることができました。また、夜には、5チームに分かれてドッジビーのリーグ戦も実施し、更に交流を深めることができました。
小学生対象の事業については4回実施することができ、福島県内だけでなく県外からも参加者がありました。子供からも保護者からも「震災後離れ離れになった友達と会えてよかった」、「新しい友達ができた」、「参加してとても楽しかった」等の高評価を得て、回を増すごとに参加者も増加していきました。
今まで当クラブ及び富岡町民へ御支援頂きありがとうございました。一番大変な時期に御支援頂いたこと本当に感謝しております。貴財団の御支援により富岡町の小学生全員に広報する事ができ、参加者数も回を重ねるごとに増え、子供達の切れかけていた絆を取り戻すための一助になることが出来ました。残念ながら、中高校生の事業については申込みが少なく、事業実施には至りませんでしたが、今後の課題としてこれから検討していきたいと思います。本当にお世話になりました。
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