2016年07月29日
岩沼市の生活困窮家庭に対する学習・生活支援事業
震災によっておよそ半分の市域が浸水した岩沼市において、経済的に困窮している家庭の子どもを対象とした居場所づくり・学習サポートを、岩沼市との協働によって行なう。 子どもが抱える問題の背景にある家庭環境、親子関係を改善するために、保護者への相談支援、社会的資源とのつなぎ(ソーシャルワーク)にも注力する。
東日本大震災では市域の48%が浸水し、180人が亡くなるなど、甚大な被害を受けた。生活に困窮する世帯も増加傾向にあり、例えば生活保護受給率は、震災前の6.03%から7.39%まで上昇している。
◆居場所づくり・学習支援
・実施内容
・参加者属性
・開催回数・時間
◆スタッフ研修
◆体験プログラム
◆保護者への相談支援
◆出席率・退会率
・出席率は5拠点全体で76.4%と高い水準を維持した。
・途中退会率は5%、休止は15%となったが、8割の子どもが途中で辞めることなく教室に通い続けた。
◆進学率
・当事業に参加した中学3年生の高校進学率は93%となった。就職となった1名は、体験会のみ参加して休止となった世帯である。
・進学先の内訳は、全日制の公立が100%であった。
◆基礎学力の変化
・当事業に参加した子どもの学力は、平均で英語が5.9点の増加、数学が10.2点の増加となり、一定の基礎学力向上効果があった。
◆子どものアンケート結果
・各指標とも、おおむね肯定的な回答が高かった。
・特に、ルールやマナーを守る意識、将来働いて自立したいという気持ち、進学したいという気持ちが高まったという意識が見られる。また、9割の参加者が活動に参加してよかったと感じている。
◆保護者のアンケート結果
・保護者からの回答もおおむね肯定的であり、満足度が高かった。
・また事業に子どもを参加させたことで、子どもとの関係が良くなった、勉強や将来などについて会話する時間が増えたと認識している保護者も7割近くに達した。
2015年度も活動をお支えいただき、ありがとうございました。事業の立ち上がりを支えていただいたおかげで、岩沼市での学習支援事業は自治体との協働事業として軌道に乗せることができました。震災をキッカケに子どもの貧困が連鎖しない社会をつくるために、今後も活動を続けてまいりますので、HPやFacebook等で活動をお見守りいただければ幸いです。
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