子どもサポート基金 子どもサポート基金特定非営利活動法人北いわて未来ラボ

2013年06月27日

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「コトバノチカラ」プロジェクト

次世代を担う子供達を育成するための取組みとして郷土に夢と誇りを持ち、豊かな感性を有する人材育成を目的に、「コトバノチカラ」プロジェクトを実施。高校生らに久慈では拝聴する機会の少ない各界で活躍している講師の話を聞く機会と、講師を交えたワークショップを開催。久慈地域の高校生を対象に、1回目は久慈東高校、2回目は高校生対象の募集型として、講演会及びワークショップを2回開催。講師が仕事を志した理由や仕事のやりがい等を講演し、その後のワークショップによって実際に講師の考えていることの一端に直接触れる形をとることにより、より内容の深い活動になった。

基本情報

活動期間
2012年9月~2013年3月
活動地域
岩手県久慈市
活動人数
約260名、、スタッフ7名

写真

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    「コトバノチカラ」プロジェクト 講義の様子1
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    「コトバノチカラ」プロジェクト 講義の様子2
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    「コトバノチカラ」プロジェクト ワークショップの様子1
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    「コトバノチカラ」プロジェクト ワークショップの様子2

活動の背景・内容

活動の内容

【活動の背景】

東日本大震災により甚大な被害を受けた野田村の復興支援として、久慈高校時代の同級生が集まり「チームねまる」として野田村さくらまつりを開催。この取組みを契機に、子供達が夢と希望を持てる地域づくりに取り組もうとの議論がなされ、郷土に誇りと夢を持つことができる地域にしていくために、人材育成と地域経済の活性化に関する事業を行なうNPO法人を設立した。

大震災に直面した子供達は、地域のためにできることは何かという事を、短期的のみならず、中長期の視点で考えていることを教育現場からも聴き高校生を対象に各界で活躍する講師の講演を行なうことにより、将来の選択を積極的に行動していくことができるようになるきっかけの一助になることを目的として「コトバノチカラ」プロジェクトを開催。

 

【活動の内容】

2012年9月〜2013年3月

・ 「コトバノチカラ」プロジェクト開催に向けての企画内容、及び役割分担の打合せ

・ 講師選定、依頼

・ 講師との打合せ

・ 久慈東高校との打合せ

・ 講演用各種資料作成

・ ワークショップ用資料、機材準備

・ 講師との久慈での事前打合せ(久慈東高校、久慈広域被災地等)

2013年2月〜2013年4月

・ 2月4日、第2回「コトバノチカラ」講演会及びワークショップ開催

・ 3月9日、第3回「コトバノチカラ」講演会及びワークショップ開催

成果とりまとめ及び各種精算

 

 

活動の成果

講演会終了後のアンケート結果からは、講演内容に対して、「空間デザイナーという仕事を初めて知った」「講演だけと違いワークショップが新鮮だった」「ワークショップの「現在の自分と10年後の自分探し」によって自分を見つめ直すことができた」「自分について知ることができ、新しい目標も持てた。何年後にはやったことを思い出せる機会があったら嬉しいです。」「「久慈の悪いところは、田舎だからとあきらめかけているところ」といった大人に対するメッセージ、「情報発信の仕方で地域はもっと良くなる」といった高校生が地域を良くするために自分達で考えたことが大きな成果と言える。

講演会とワークショップを通じて、自分達の未来を考え、地域の将来を想い、事業目的である郷土に夢と誇りを持ち、豊かな感性を育むきっかけとなることが、少なからず達成できたのではないかと考える。

 

<寄付者へのメッセージ>

公益財団法人東日本大震災復興支援財団様から「子供サポート基金(第3期)」の助成を受けて、今回2回の講演会、ワークショップを開催することができました。震災後設立したこのNPOでは、未来を担う子供達が夢と希望を持てるような地域づくりに取り組もうと、人材育成と地域経済の活性化に関する事業を行なっています。「コトバノチカラ」プロジェクトは、高校生を対象に各界で活躍する講師の講演を行ない、将来の選択の幅をひろげ、積極的に行動していくことができるようになるきっかけの一助になることを目的に開催しています。言葉が持つ力は想像以上に大きいもので、講師の言葉は生徒たちの素直な心にダイレクトに届きます。今回の講師 津山竜治氏の言葉、「先のストーリーを描きながら仕事をすることで、一人前のプロになれる」聴講した生徒達のアンケートには、自身の将来、地域の将来を考える大切な機会となった、という声が多く寄せられました。

一方で人材育成は、数年で目に見えるものではなく復興と同じように時間がかかります。東日本大震災から2年2ケ月、被災地のメディアでの取り上げられかたも変化してきており、風化が懸念されるところもあります。 大震災は私たちを育ててくれた地域を大きく変えました。しかし、乗り越えて少しでも前に進みたいという気持ちを多くの人達が持っています。特に、震災以降、高校生達が自分達の育った地域のために何ができるかを、考え悩み、そして進学なり就職で地域を離れてしまうことでいいのかという想いを抱いている生徒が増えたという話を、講演会開催の打合せ時に学校側から聞いています。未来を担う子供達にとって、久慈地域の教育現場においては依頼する事ができない講師からの、未来へとつながる今の自分のありようを考える機会を創出していくことは、大きな意義のあることで、貴財団からの助成を頂き、昨年9月より通算3回開催できたことに、あらためて感謝申し上げます。平成25年度も引き続き「コトバノチカラ」プロジェクトを開催して参りますので、今後ともよろしくお願い致します。

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