2013年12月05日
宮城県石巻市渡波地区における一時保育事業
保育サービス機能が不足している石巻市において、一時保育を行うことで、子どもと保護者の育児環境の改善と就労に向けた支援を行い、子どもたちと保護者、また地域全体の、生活の再建・再構築を支援し、行政との連携の中で被災地復興のモデルケースとなる。
1、京都府へ避難された方の交流スペース「福興サロン和~Nagomi~」運営。
現在、京都府・福島県とのマルチステークスフォルダー・プラットフォームの構成。
2、京都府下への避難者就労支援事業:キッチンNagomi開設・運営。
避難者の就労・収入確保・社会参加・役割の回復を目的に、飲食・雑貨販売のショップを立ち上げ。24年9月3日オープン。
3、宮城県石巻市 認可外保育施設ちるぴよ 運営。
石巻市沿岸部には、被災した保育所の仮設(渡波保育所)や、公立保育園の一時保育事業が再開した(鹿妻保育所)ところもあるが、短期雇用・パートタイマー・自営業の再建などの就労状況では公立保育所への入所が厳しい現状である。また、0歳児保育・一時保育の受け入れがとても少なく、公的にカウントされない待機児童、または、公的保育の対象ではないものの、保育を必要としているケースが発生している。当事業は、該当地域の保育行政の補完であると同時に、地域の個々の保育ニーズを満たすことで、子育ての課題解決に貢献している。
1、一時保育 兼 事務所の運営
<場所>石巻市新成2丁目1番地7サンプレス新成105号
<日時>月~土 8:30~17:00
<内容>就学前の子どもを対象とした保育・育児相談
(宮城県には、認可外保育施設として登録)
<定員>10名/1日
<対象> 4か月~就学前
<保育料>500円/h ~また、月齢や保育時間によって月極保育料金を設定。
<スタッフ>主任 高橋和美 保育補助 武山恵美、花形香(8月9日退職)、淀香(新規スタッフ)
2、連携・協力
・月1回程度の情報交換会や他団体が行う連絡協議会に参加し、地域の状況や課題を共有できた。また、被災既存園の突発的な人手不足などの際、支援を行った。
・保育の中で福祉行政につなげる必要があるケースについて、保健所の保健師や、福祉事務所、行政の担当者、他NPOとの情報交換をし、DVや虐待等が疑われる場合の相談・連携のできる関係を構築した。
3、活動のモデル化に関わる会議
事業の進捗やマネジメントを見える化し、被災地域において子どもたちのケアをスムーズに行うための支援団体としてのノウハウを蓄積するための会議を行い、京都の本部と、石巻市の現地側での役割分担や意思決定、体制作り、ルールの策定などを行った。
4月から7月は、一般的な認可外保育施設においても公立保育所や、幼稚園への入園時期と重なるため、閑散期ではあるが、そのようなサービスを利用できない家庭のお子さんが利用されるケースが多くあり、「ここがあって助かった」との声をいただいた。前年度は行わなかった水曜・土曜も開所したことで、母親たちの就労の機会が広がり、定職に就く方が増えた。 <br>
これまで石巻に居住してマネージャー的役割を果たした花形が退職したため、新しい人材を募集したところ、当初の予定より遅れたが、地元の方を雇用することができた。
他団体を訪問したり、会議に参加することで今後の見通しや課題を共有できた。
該当地域で生活し、これからの復興・街づくりの担い手となる子どもたちの育ちのために、多額のありがたいお志をお預かりすることができて、大変感謝しています。まだまだ復興の途上にある地域にあって、被災した大人やそれを取り巻く環境がもたらすストレスが高い中、子どもたちがのびのびと生き生きと暮らす環境を整えることで、大人たちの原動力、地域の復興に寄与できると確信しております。
今後とも、引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
子どもサポート基金 子どもサポート基金 活動レポート一覧 子どもサポート基金 活動レポート一覧 活動レポート トップページ 子どもサポート基金 活動紹介