子どもサポート基金 子どもサポート基金ビーサン・プロジェクト

2013年12月05日

ホストファミリーと全員で.JPG

放射能の影響下にある宮城県丸森町周辺の子ども達のための夏休みの保養活動

放射線量が高く、屋外での活動が制限されている、宮城県丸森町周辺の子ども達に、夏休みを自然の中で伸び伸び過ごしてもらう為、逗子・葉山を中心とした地域でホームステイでの保養受け入れを行う。

8月1日から5日(4泊5日)、宮城県丸森町・福島県伊達市・福島市より、小1から中3まで、16名の参加者が、逗子・葉山・横須賀・茅ヶ崎の10軒のホストファミリーのもとで、放射線量を気にすることなく、パドルボード、カヤック、釣りなどの海での遊びはもちろん、水族館、JAL整備工場の見学など様々な体験をした。

基本情報

活動期間
2013年5月  ~2013年9月
活動地域
神奈川県逗子市、葉山町、横須賀市、茅ヶ崎市
支援人数
16
活動人数
スタッフ 6名、ボランティア 29名
連携団体
  • 逗子市社会福祉協議会

写真

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    ボードで漕ぎ出す
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    ボードに挑戦
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    ホストの子どもとジャム作り
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    鎌倉へ ホストの子どもと兄弟のよう

活動の背景・内容

活動の背景

福島県境に位置する宮城県の丸森町と周辺地域は、原発事故に伴う放射能の影響下にある。毎日の暮らしは放射能の不安の中にあり、子ども達に及ぼす影響は計り知れない。短期間でも、子ども達が屋外で伸び伸び遊ぶ保養の時間を持てることは、子ども自身のみならず保護者にとっても望ましい。

また、受け入れる逗子・葉山周辺の住民が丸森の子ども達の状況を知り、東京電力のエリアに暮らす自分達にも関わる問題として考えるきっかけとしたい。

活動の内容

5月17日(金) 交流会

昨年度、福島県伊達市から参加してくれた子どもの家(農家)をスタッフ2名とホスト有志2名で訪問、自家製の米でおにぎりを握ったり、野菜の放射線検査について説明を受けたり、子ども達の学校生活の様子を聞いたりした。自分達にできることをやっていこうという決意を新たにした。

6月~ 今年度の参加者およびホストファミリー、サポーターの募集を開始。

7月~ 丸森・伊達・福島より16名の小中学生の参加が決まり、逗子・葉山・横須賀・茅ヶ崎の10軒のホストと子 ども達とのマッチングをはじめ、諸準備を行った。

8月1日(木)~5日(月) プロジェクト本番 

参加者はホームステイをしながら、海で泳いだり、釣りをしたり、馬に乗ったりと、屋外で過ごすことはもちろん、水族館やJAL整備工場の見学などのほか、ホストの子どもと一緒に料理をしたり、ホストの母に甘えたりして、キャンプ形式の保養とは一味違うホームステイならではの経験をした。ホストファミリーにとっても、他所の子を預かることは大きな挑戦で、試行錯誤しながらも濃い5日間になった。

8月6日~9月  報告書、記録DVD作成と関係者への送付。

活動の成果

□活動の成果
当初の目標であった
①家族が安心して保養に子ども達を送り出せる。
②ホームステイ期間中、子ども達が心も体も伸びやかに過ごせる。
③受け入れ先の家族が被災地に向け考える機会を持つ。
については、達成できたが、
④地域の他団体と連携をとりながら、より充実した支援活動を行う。
については、ホストとの連携は大きな力となったが、団体との連携は少なく、今後の課題としたい。
 
□支援対象者(参加者、保護者)及び支援者(ホスト)の感想
参加者(小3):「いろんなとこに行けてうれしかったです。海でつりやサーフィンをやったのが楽しかったです。また行きたいです。ありがとうございました。」
参加者(小3):「また来年も来たい、ホームステイに来て良かったです。」
参加者(中3):「賑やかなお宅で良い思い出になりました。」
保護者(小1・4):「鼻の頭の皮がむけて、元気良く楽しく遊んできたのが手に取るようにわかりました。キャンプは各地で行っていますが、ホームステイは珍しく、とても貴重な経験になるので今後も続けて欲しい。」
保護者(小3):「海遊びなどこちらではできない体験をたくさんさせていただき、ありがたかった。ホームステイでの出来事をとても楽しそうに教えてくれました。葉山にも家族が出来たようで嬉しく思います。」
保護者(小3):「真っ黒になってニコニコとした笑顔で帰ってきた娘を見て、少し大人になったような気がしました。
 皆様が一生懸命に子ども達に向き合っていただいていることを娘もわかっているようで、いっぱいの人がいっぱいいろいろやさしかった~と言っていました。」
保護者(小6・中2):「次回も参加したいが、他の子ども達にもこういう機会を持たせてあげたい気もします。」
ホスト(小4受入):「4歳の息子と兄弟のように仲良くなった。本当の家族みたいと言ってくれて嬉しかった。」
ホスト(中3受入):「震災後、何か自分達にもできる機会を探していたのでホストを引き受けました。娘達(11・4歳)はゲストが年上だったので最初は戸惑っていたが、自らコミュニケーションを取り、いろいろな影響を受けたようだ。期間中、娘達の笑い声をたくさん聞きました。」
 
□活動を知った他団体からのオファーにより
① 6月10日(月) 「エコひろば逗子」より寄付
② 8月25日(日) 逗子平和デーイベントの一環での「内部被ばくを生き抜く」上映会で活動紹介
③ 9月21(土)~23(月) HAYAMAN(葉山でのトライアスロン)実行委員会から誘いを受け、伊達市の小学生1名が競技にエントリーし、今夏と同じホスト宅に泊まってホストファミリーと再会し、ホストの応援の下、無事完走を果たした。
④ 9月28日(土) 「つながるくらし」講座参加者より寄付
⑤ 11月23日(土) 葉山での復興支援イベントで活動報告会登壇予定
 

寄付者へのメッセージ

ビーサン・プロジェクトは普通の主婦である小橋が、ホームステイによる保養プログラムを行う為に立ち上げ、それに共鳴した仲間が、子育てや仕事の合間に無償ボランティアで協力し合う小さなグループです。

保養は今後も継続して行うべき活動ですが、手弁当で集まる私達にとっては、資金面での制約が避けられませんので、今回、助成いただき、大変心強い思いでした。

具体的には、助成金のお蔭で、昨年、往復の交通費負担がネックになり、参加を見送った丸森町の子ども達が、今年は6名参加してくれました。あらためて感謝申し上げます。

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